ホンダの『CB1000F』を遂に試乗する機会がやってきました! 昨年の大阪モーターサイクルショーでコンセプトが初公開されてから、メディア関係者でも今回の試乗会でようやく乗れるということで、ことりちゃんもCB1000F乗って行きたいと思います。
◆往年のファンはメーター位置、ハンドル形状が気になる?
ホンダ CB1000F
今回はキーがスマートキーとなっているため、鍵穴がありません。初めてスマートキーのバイクに乗るとちょっと戸惑いますが、鍵を持った状態でバイクに近づき、キースイッチを軽く押して捻るとメーターが始動します。そこから先は従来のバイクと同じくセルを下げてエンジン始動!
個人的にメーター始動時に出るCBロゴがすごく好きです。5インチフルカラーTFTメーターで視認性もバッチリ。ネット上で一番賛否が分かれていたこのメーター形状ですが、今回のFは1980年代の『CB750F』の復刻ではなく、現在の技術の粋を集めて作った最新のCB-Fということであえて液晶メーターを採用したそうです。最初は違和感を感じていましたが、私も何回か見ていたらもうこのメーターで見慣れてしまいました
ホンダ CB1000Fと小鳥遊レイラさん跨ってみると、両足のつま先がしっかりと着地して思っている以上に足つきがいい! シート高が795mmと以前試乗した『CB1000ホーネット』(以下、ホーネット)に比べるとかなり安定した足つき感とシート幅で、身長160cmの私でも安心して乗れます。
そしてスタンドからの引き起こしの軽さにもびっくりしました。車両重量214kgと大型なりの車重ですが、ホーネット同様に実際の車重よりもすごく軽く感じます。両足を着いて立ったときもステップがおろした足に干渉せず、スタンドの出し入れもスムーズにできます。
ただステアリングが結構アップハンドル気味でネイキッドのハンドルよりもストリートファイターのハンドル位置という方が近い気がします。CBのFシリーズは当時スポーツモデルという位置付けだったはずなので、このハンドル位置は個人的に少々気になりますが、まずは走ってみます!
◆走っていても車重以上に軽く感じます
ホンダ CB1000Fいざ走ってみて思ったのが、1000ccなのにすごく乗りやすいこと。以前ホーネット試乗した際に「1000ccでも初めて大型バイクに乗る人でも乗れるぐらい乗りやすい」って言っていたと思うんですけど、やっぱりそのエンジンを使っているのもあり乗りやすいのですが、そこにさらに磨きがかかっているのがこのCB1000Fです。
ホーネットから少し馬力を落としてるんですが、中低速のトルクを強くして、より街中での乗りやすさを重視しています。御殿場の街中と箱根のワインディングを走ってみて、パワー不足は全く感じない。サーキットを思いっきり走らない限りは物足りなさを感じることは多分ないと思います。
高速道路は長い距離を走ったわけではないですが、多少のロングツーリングでも全然問題なく、全てをカバーできるバランスの取れたエンジンだと感じました。メーカーオプションでシートバッグを取り付けたり、クッション性の高いシートの変更することでより快適なツーリングが楽しめるのでは。
ホンダ CB1000Fあとは実際の車重よりも10kgか15kgくらいは軽く感じるかな。体感200kgくらいの取り回し感で、実際にワインディングを走ってみて思ったのが、ハンドリングがすごく軽快。大型バイクでワインディングを走るとどうしても車体を倒したときに重さでずっしり感を感じるが、それがほとんどありません。
1000ccのバイクでワインディングを走った経験はそんなに多くないので、やっぱり走る前に少し身構えるんですよ。だけどその身構えが必要ないくらいコーナーでの切り返しが軽いです。
試乗前に感じていたアップハンドルですが、ワインディングを走ってみたら、結構しっくりきて、何も違和感なく走れました。むしろハンドルが高いため、Uターンやバイクから降りたときに取り回しがすごくしやすい。
そして街中で走っててもトルクがあるのでエンストしにくく。発進もしやすい。トータルで見て幅広い層にオススメできるバイクなんですが、それではホーネットと同じ感想になってしまいますね…。
◆長きに渡って乗っていける一台
ホンダ CB1000Fと小鳥遊レイラさんでも、ホーネットと大きく異なるCB1000Fの一番の特徴は外観です。
CB750Fモチーフに出してきたということで、以前750Fに乗りたかった、もしくは乗っていたライダーの人たちにとっても、今回のCB1000Fの発表・発売ってめちゃくちゃ突き刺さってると思うんです。50代60代でバイクはもうそろそろいいかなと思っている人でも、もう一回新車のバイクを買おうかなって気にさせて、かなりワクワクさせてくれる一台が、このCB1000Fだと私は思います。
正直言って、私はCBに深い思い入れがあるわけでもないし、まだバイク人生5~6年あるかないかぐらいでCBに多く携わってきたわけではないんですけど、でもやっぱりホンダのモデルの中でCBってすごく代表的な位置づけだし、以前『CB1300』乗った時にもあっ!!これがみんなの求めるCBかっていうこの重厚感、重さ、だけど乗りやすい、楽しい、乗っているだけで満足感を得られる。
ホンダ CB1000FそれがやっぱりこのCB1000Fにも同じようなことが言えるなって思いました。
以前の750F好きだった方からすると、メーターやライトが…っていうのがあるのもわかります。それでも、今の新しい技術で6軸IMUによるコーナリングABSやライディングモードの切り替え、スマートフォンとバイクをBluetoothで接続できる「Honda RoadSync」や、オプションでクイックシフターを付けることが出来たりとか、安全装備だけでなくその他の装備もかなり充実していて、今のバイクの乗り方に合った装備を備えています。
以前乗ってた人、これからバイクを所有する20代30代の人が、長きに渡って乗っていけるのがこのCB1000Fだと思います。
■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
コンフォート:★★★★★
足着き:★★★★
オススメ度:★★★★★
小鳥遊レイラ|愛称:ことりちゃん
レースクイーンに憧れてモータースポーツ業界へ。しかしMOTOR STATION TVでの出演をきっかけに走る方に目覚めてしまい、いきなり大型二輪免許を取得。現在では2輪4輪共にサーキットを走り、一昨年に4輪のレース参戦のためJAF国内A級ライセンスを取得。先日、MFJロードレース国内ライセンスを取得して、今年は2輪でもレースに参戦予定。イベントMCから2&4輪の耐久レース参戦まで楽しむモータースポーツ女子。身長は160cm。
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