MobiSaviと愛媛日産自動車は12月25日、EVの「性能証明」と「残価保証」などを組み合わせた国内初となるリユースEV「ReNew EV」の提供を開始した。
本取り組みは、愛媛県のデジタル実装加速化プロジェクト「トライアングルエヒメ2.0」を活用し、リユースEVの販売・リース取引において将来的な価値を可視化・担保する新たなビジネスモデルの実証に取り組むもの。
今回、その実証の第一弾として、愛媛県内企業による「ReNew EV」の導入がスタートした。愛媛総合警備保障が日産『リーフ』を、城西自動車学校が日産『サクラ』をそれぞれリース契約で2025年12月に導入する。
リユースEVの多くが海外へ流出する中、国内での再利用や循環を支える仕組みの整備が課題となっている。本事業では「性能証明」と「残価保証」によりリユースEVの市場価値を可視化・安定化させることで、EVを使い切りではなく循環する地域資源として活用するモデルの実装を目指す。
「ReNew EV」は、「性能証明」「残価保証」「バッテリー性能保証」「再整備」を備えることで、リユースEVに対する品質面の不安を軽減し、安心して選べる高品質なリユースEVとなっている。一般的なリユースEVは前オーナーの使用状態のまま販売されることが多く、車両状態にばらつきが生じやすいという課題がある。これに対し「ReNew EV」は、新車に近い品質を保ちながら価格を抑えられる仕組みとすることで、安心感を重視する日本のユーザーにとって新たな選択肢として注目されている。
愛媛県内企業への先行導入を通じて、制度運用やユーザーニーズの検証を行い、実効性の高い仕組みへとブラッシュアップしていく。2027年度には本格的な事業化を目指し、四国全域および中国地方への展開も視野に入れたスケールアップを計画している。
MobiSaviと愛媛日産は、EVを使って終わりの製品ではなく、再び使われる価値資源として位置づけ、脱炭素社会の実現と地域経済の活性化を両立する新たな事業モデルの構築に挑戦している。




