ヨコオは、群馬サファリパークを運営する群馬サファリ・ワールド、Zenmov、ミライト・ワンとともに、デジタル技術とデータ活用による地域観光・産業の生産性向上を目指す実証事業を開始した。
この実証では、群馬県のぐんま未来共創トライアル補助金を利用。これは群馬県が「新しいことは群馬で試す」をテーマに、地域課題解決や新しい価値創出を目指す企業・団体を支援する制度だ。デジタル技術を活用した社会実証・実装を対象とし、複数事業者の連携が必須となっている。補助率は経費の3分の2以内、上限3000万円で、設備費や人件費などが対象となる。
この実証事業では、群馬サファリパークと富岡製糸場の2カ所を対象に、来場者の行動傾向を匿名的にデータ化・分析する実験的な取り組みを行う。施設内の入口・出口・チケット売り場などに設置したセンサー型AI機器が、来場者の動きを、画像を保存することなく特徴点として抽出・解析する仕組みを用い、個人情報やプライバシーに十分配慮した形で来場動線の可視化を行う。
群馬サファリパークでは、来場者の流入・滞在・退出といった行動データを収集し、SNSでの発信傾向や滞在時間、消費行動などの外部データと組み合わせて分析することで、「体験ストーリー」をデータで裏付ける新たな観光価値の見える化を目指す。さらに、富岡製糸場と群馬サファリパークの双方を訪れた人々の行動特性を解析することで、地域全体の回遊行動や最適な観光動線の設計につなげていく計画だ。
本事業は、まず2026年2月までの期間を設け、技術展開やデータの有効性、経済効果を検証する実証フェーズとして実施する。その成果を踏まえ、今後は富岡市内の他施設や商業エリアへ段階的に展開し、地域全体の回遊性向上や観光・商業活性化のモデルケースとして発展させていくことを目指している。
ヨコオとしては、本取り組みを通じて、製造業で培ったデータ解析・制御技術の地域展開を進め、地域課題解決を支える新たなビジネスモデルを確立していく。これにより、従来の「モノ売り」から、地域の体験価値を創出する「コト売り」への転換を加速し、産業と地域社会が共に成長するデータ共創型モデルの実現を目指している。




