日野自動車は、台湾の和泰汽車(HOTAI MOTOR)の保有持分全てをトヨタ自動車に売却することを取締役会で決議したと発表した。これに伴い、2026年3月期に特別利益として301億1600万円の投資有価証券売却益を計上する予定だ。
売却前の出資持分割合は2.0%で、今回の売却により日野の出資比率はゼロとなる。売却は2026年2月または3月を予定している。
今回の売却は、日野のエンジン排出ガスおよび燃費を含む認証に関する問題(エンジン認証問題)に関連して悪化している財務状況を改善させることが目的。これにより、日野と三菱ふそうトラック・バス間の経営統合を円滑に進める一環として実施する。
日野は現状認識として、エンジン認証問題に関連して生じる金銭的負担により、経営、財政状態およびキャッシュ・フローの状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があると説明。金融機関から好条件で追加の資金調達を受けることが困難な状態にあり、追加の資金調達により財務状況を改善させなければ、エンジン認証問題に関連して負う債務の支払いが困難になる可能性があるとしている。
譲渡先としてトヨタを選定した理由について、日野は「和泰持分を全くの第三者に譲渡する場合には和泰との関係性に支障を来たし、台湾市場における事業に悪影響が生じる可能性を否定できない」と説明。親会社であるトヨタを譲渡先とすることで、こうした悪影響が生じる可能性を一定程度低減できると判断した。
売却は台湾経済部投資審議司に対して承認を申請し、その承認を取得しなければ実行できない。ただし、譲渡の相手方であるトヨタが既に和泰持分を保有していることから、承認取得について現時点で特段の懸念は存在しないとしている。
なお、売却は日野と三菱ふそうの経営統合の一環で行われる株式交換における交換比率、並びに株式交付における交付比率に影響はないとしている。




