ダイナミックマップ活用の自動運転トーイングトラクター、中部国際空港で実証…サービスレーン横断可能に

豊田自動織機の自動運転トーイングトラクター(3ATE25)
豊田自動織機の自動運転トーイングトラクター(3ATE25)全 3 枚

ダイナミックマッププラットフォーム、豊田自動織機、中部国際空港、中部スカイサポートの4社が、中部国際空港で空港内情報集約基盤「VIPS(Various Information Port System)」の開発を目的とした自動運転トーイングトラクターの走行実証(レベル3)を実施した。

【画像全3枚】

VIPSは国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)の支援を受けて開発が進められている。空港内のAI搭載カメラやセンサーで検出された動的・静的情報を集約し、自動運転車両の走行エリアに応じて必要な情報のみを配信するデータ連携基盤だ。これにより高精度3次元地図データと統合したダイナミックマップが作成され、正確な走行に役立てられる。VIPSは港湾や物流センターなど他の施設でも利用が可能で、レベル4自動運転の実現に貢献する。

今回の実証ルートには、航空機の走行経路を横断するサービスレーンが含まれる。従来、車載カメラとセンサーだけでの航空機の確認は難しく、レベル4自動運転実装に課題があったが、VIPSを活用し航空機の位置をリアルタイム認識することでシステムによる走行可否判断が可能となった。これにより自動運転可能エリアはターミナル周辺から離れた駐機場(沖止めエリア)まで拡大できる。

サービスレーンは人が目視で走行判定をする場合、人為的ミスが起きやすい場所だが、VIPSを活用した多様情報の集約およびダイナミックマップによる自動運転は正確な判断により安全性を向上させる。

実証は1月19日から21日まで、中部国際空港の制限区域内で行われた。使用車両は豊田自動織機の自動運転トーイングトラクター(3ATE25)で、自動運転時は最高速度15km/h、けん引重量最大13t、有人運転時は最高速度25km/h、けん引重量最大27t。車両制御には路面パターンマッチング(RSPM)、GNSS、3D LiDAR、磁気誘導技術が活用されている。

2025年2月には高精度3次元地図データのみを使用した自動運転実証を同空港で実施し、今回はその結果を受けてVIPSと高精度3次元地図データを組み合わせたダイナミックマップの有効性を検証した。今後はVIPSを活用しサービスレーンを含むエリアでのレベル4自動運転実現を目指すとともに、中部国際空港以外の国内外の空港や港湾、物流センターなど多様な施設へのVIPS導入を推進していく。

各社は自動運転技術を通じて空港業務の省力化・省人化、安全性の向上、及び地域社会への貢献を目指している。

《森脇稔》

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