<講師>
KPMGコンサルティング株式会社 プリンシパル 轟木 光 氏
COP30後、カーボンニュートラルは「理想の一本道」から「現実の分岐図」へと変わりました。背景には、次のような世界的な動きがあります。
•米国:政策の方向転換
•欧州:BEVの見直しと、新たな小型車枠組み「E-car」の導入検討
•中国:BEV補助金の縮小、国内淘汰と輸出圧力の強化
•日本:OEMによるBEV投入攻勢
•インド:市場拡大への期待
これらは単なる個別の出来事ではありません。企業の投資判断、商品戦略、地域配分を同時に揺さぶる「構造変化」です。
そこで本セミナーでは、地域ごとのルール変更を「背景→メカニズム→企業への影響」という流れで整理し、さらに2030年に向けた複数のシナリオを踏まえて、BEV、HEV、ICE+CN燃料など、何にどこで投資すべきかを再設計するための視点を提示します。
まず、カーボンニュートラルが企業にとって単なる「努力目標」ではなく、資本コストや規制対応、供給網の持続性を左右する「経営条件」へと性格を変えた現実を出発点とし、COP30後に広がる空気感を踏まえて、投資家が将来の不確実性を織り込み、割引率(=投資判断のハードル)を引き上げ始めた構造変化を読み解いたうえで、各国の状況を考察します。
米国セッションでは、政策転換が投資・規制・サプライチェーンに二重基準をもたらす可能性を示し、欧州セッションではBEV市場の変調と2035年の内燃機関販売禁止の再調整に加え、E-car(小型車枠組み)の検討が「手頃な移動」を制度として取り戻す動きであることを解説し、中国セッションでは価格競争の激化と補助金縮小局面での淘汰が進む一方、過剰生産が輸出圧力として外部に波及するメカニズムを読み解きます。
これらを踏まえ、日本セッションではBEV投入攻勢を単なる追撃ではなく、勝ち筋と罠の両面に分解して見極める必要があることを示し、インドセッションでは市場拡大期待の裏側にインフラ・制度・収益性というボトルネックが残る現実を整理し、最終的に2030年に向けて「商品×地域×投資配分」を複数シナリオで再設計するための処方箋を考察します。
1. カーボンニュートラルが「目標」から「経営条件」へ変わった
2. COP30後の空気と投資家心理の変化
3. 米国:政策転換が生む二重基準(投資・規制・サプライチェーン)
4. 欧州:BEV変調、2035年内燃機関販売禁止の再調整、E-car(小型車枠組み)検討の意味
5. 中国:価格競争の激化、補助金縮小局面の淘汰、輸出圧力の読み方
6. 日本:BEV投入攻勢を「勝ち筋」と「罠」に分解
7. インド:市場拡大期待とボトルネック(インフラ・制度・収益性)
8. 2030年に向けた処方箋:商品×地域×投資配分の再設計(シナリオ整理)
9. 質疑応答



