静岡県のWISTERIA(ウィステリア)が用意したBMW『330e』デモカーは、エントリーユーザーでも高音質を体感できるコンパクトなシステムが見どころだ。スピーカーはインナー取り付けとし、DSPアンプと車載プレイヤーで手軽さと音の良さを両立している。
◆手の届く価格帯で高音質を狙う
エントリー向けのシステム設計
スピーカーシステムは手軽に導入できる価格帯のユニットであることに加えて、シンプルな取り付けでも高音質を引き出すバランスを追求したウィステリアのデモカーだ。プロショップが初めてのオーディオユーザーにもとっつきやすい提案にすることが、同ショップの狙いとなった。
システムデザイン全体を見ても、比較的リーズナブルでありながら高音質なユニットを選んでいるのが印象的だ。数多くのユニットを経験してきたウィステリア代表の大塚さんならではの、経験値に基づくシステムデザインが投入されている。
そのひとつがコントローラー&プレイヤーに選んだアドンのDSD-Z10だ。DSD256、FLAC、WAV、MP3などの再生に対応する高機能プレイヤーで、さらにオプティカル、コアキシャル出力を備え、DSPとのデジタル接続も幅広くサポートする。使いやすい操作部と視認性の高い表示部により、車内でのオーディオ再生の利便性も高めてくれるユニットとなった。
◆DSP調整の完成度が高音質の土台
ショップの狙いが聴いて分かる
オーディオプレイヤーからの音声信号を受けて処理を加えるのが、オーディソンのDSPアンプであるAF C8.14 bitだ。ネーミングからも分かる通り8チャンネルの内蔵アンプを備え、加えてプリ出力も6系統備えるなど拡張性も十分。デモカーではフロント3ウェイ+サブウーファーをコントロールし、サブウーファー用のパワーアンプは別途装備している。
ウィステリアのアピールポイントのひとつが、前編でもお伝えした通りDSPを使った調整による高音質化だ。狙い通りのサウンドを再生するために、DSPを使ったマルチアンプシステムは必須となる。ただし多チャンネルのパワーアンプを内蔵したDSPアンプを選ぶことでシステムをコンパクト化し、システム価格も含めてエントリーユーザーに優しい提案としている。
さらに普段使いの利便性にも配慮し、デモカーにはBluetoothユニットであるオーディソンのB-CONを搭載した。高音質を体験するだけのデモカーではなく、日常の使い勝手を想像しながらシステムをプランするためのサンプルという役目も担っている。電源関連の強化もいくつか施され、ベーシックなシステムから将来的なグレードアップをにらんだ作り込みも込められている。
◆ユニットはシンプルに設置
取り付けハードルも下げる工夫
ここまでお伝えした通り、同ショップのデモカーはコンパクトにまとめたとはいえ、取り付けるユニットは少なくない。スピーカー以外の主な構成はDSPアンプ、サブウーファー用パワーアンプ、Bluetoothユニットで、これらを収めるのは助手席の足元スペースだ。
フロアカーペットを被せてしまえば純正と変わらないスペースになる。比較的簡易的な取り付けとしているのも、取り付け面でのハードルを下げるためだ。あえてカスタムインストールを施さず、シンプルに収めることでエントリーユーザーを想定したミニマムな取り付けとなった。
コスパに優れたユニット群を使い、ベーシックな取り付けで高音質オーディオの入り口に立ってほしい。そんな思いが込められたウィステリアのデモカーであるBMW 330eだ。実際にそのサウンドを聴けばショップの狙いと高度なDSP調整を経た完成度はすぐ理解できるだろう。現実的なシステム構成でオーディオを始めたいと思っているユーザーなら、まずは試聴しておきたい一台だ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

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