近江鉄道と湖国バスは6月10日、19歳のバス運転手2人が8月から営業運行を開始すると発表した。10代のバス運転手誕生は近江鉄道グループで初の事例となる。
デビューするのは、近江鉄道八日市営業所に配属される若井貴清(わかい・たかし)さんと、湖国バス長浜営業所に配属される山口夢王(やまぐち・ゆおん)さん。両名とも2025年3月に高校を卒業後、同年4月にバス運転手養成職として入社した。
2人は入社後、運行管理業務などの実務経験を積み、「受験資格特例教習」を経て大型二種免許を取得した。その後、運転技術や接客技術の向上に向けた訓練や社内研修を修了し、2026年8月から指導運転手同乗のもと営業運行を開始する予定だ。
若井さんは「無事故で、お客さまを安全に目的地まで送り届けられる運転手になりたい」としている。山口さんは「お客さまに安全に、快適に利用いただき、笑顔で接客できる運転手になりたい」と抱負を語っている。
大型二種免許は従来、21歳以上かつ普通免許取得後3年以上の経験が必要だった。しかし2022年の道路交通法改正により、「受験資格特例教習」を受講すれば、19歳以上かつ普通免許取得後1年以上で受験できるようになった。
近江鉄道グループでは、この制度改正を受けて高校新卒のバス運転手採用・養成を推進している。一定条件を満たした場合には大型二種免許取得費用を全額負担する養成制度も設けている。
バス業界では運転手不足が課題となるなか、若年層の採用・育成に向けた取り組みが広がっている。近江鉄道グループと同じ西武グループの西武バスは2025年、19歳の路線バス運転士2人の単独乗務デビューを発表した。また、深谷観光バスも2026年に19歳の貸切大型バス運転士の誕生を発表している。さらに西鉄バス、東京都交通局、西東京バスなどが、高校卒業後の採用制度を公開している。
近江鉄道グループは、バス車両の行先表示器を活用した求人募集や就職イベントへの出展、未経験者向けの大型二種免許取得支援制度、入社祝い金制度、住宅手当制度などを通じて、バス運転手確保に向けた採用活動を強化している。




