ポルシェ『911 チャレンジ』発表、GT3の技術でレース参戦ハードル下げる

ポルシェ『911 Challenge』
ポルシェ『911 Challenge』全 5 枚

ポルシェは、『911』ベースの新型レーシングカー『911 Challenge』を欧州で発表した。『911 GT3』にレーシングカーの要素を組み合わせ、競技参戦への入口を広げる狙いだ。

【画像】ポルシェ『911 Challenge』

ポルシェ『911 Challenge』ポルシェ『911 Challenge』

911 Challengeは、現在のGTレース車のうち「Sportwagenschmiede(スポルトワーゲンシュミーデ)」が手がける4台が、今後すべて911をベースにする流れの中で登場する。さらに、従来よりも低い参入段階のエントリーモデルとして位置づけられる。

従来のカップレーシングカー(2025年8月発表)とは異なり、911 ChallengeはGT3の生産ベース技術を多く採用する。具体的には、空力に加えて7速のPDKギアボックス、「GT3 RS」のステアリングホイールに備わる強化されたレース向け機能、エアコンなどが含まれる。

運転支援としては、ABS、トラクションコントロール、電子制御による車両安定化(ESC)に加え、可変のドライビングダイナミクス機能を搭載する。さらに、多段階で調整できるポルシェ・トルク・ベクタリング・プラス(PTV+)も備える。

ポルシェ『911 Challenge』ポルシェ『911 Challenge』

エンジンは高回転型の4.0L水平対向6気筒で、主にGT3由来の技術をベースにする。最大出力は379kW(515PS)で、回転数は8500rpmで最大出力を発生し、最高回転数は9000rpmとされる。動力は7速PDKで伝達する。

シャシー面では、911 Cup由来のレース部品を用いる。ショックアブソーバーはモータースポーツ向けの特性曲線で動作し、スタンダードのアンチロールバーは3段階で調整可能だ。タイヤは18インチのホイールに、トレッドレスのレーシング・スリックを装着する。

ボディとコクピットは安全装備を重視する。ボディサイズはGT3と同一で、主要なボディ部品も共通。標準で統合型エアジャッキシステム(3基)を備え、リアにはFIA認証のレインライトを追加する。ボンネットはクイックリリースで開閉でき、リアウイングは4段階で機械的に調整できる。

ポルシェ『911 Challenge』ポルシェ『911 Challenge』

車内では遮音材やカーペット、トリムを取り除き、溶接式ロールケージで車体を補強する。衝突時にドライバーを保護する設計だ。さらに、110LのFT3燃料タンク、6点式ハーネス付きの調整式レーシングバケットシート、消火システムなどを備える。公道走行の認可は前提としない競技仕様で、サーキット重視の妥協のない設計だ。

ポルシェは、911 Challengeをブランド専用のワンメイクシリーズなどでの活躍を想定している。2027年シーズン以降、同車は世界の多数のワンメイクシリーズでエントリー可能になるとしている。

《森脇稔》

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