三菱自動車のピックアップトラック『トライトン』に、2028年にも大幅改良が実施される可能性が浮上した。最大の注目点は、2026年9月に世界初公開された新型『パジェロ』とのデザインの共通化だ。フロントマスクの刷新に加え、インテリアや装備の進化も予想される。
現行トライトンは、2023年7月にタイで世界初公開された6代目モデルだ。日本市場では2024年2月、約12年ぶりに復活した。2028年には世界初公開から約5年が経過するため、モデルサイクルの面からも大規模な商品改良が行なわれる可能性がある。
三菱トライトン 現行
◆基本構造を維持しながらエクステリアを刷新
入手した情報によると、改良型ではキャビンやドア、荷台などの基本構造を維持しながら、フロントを中心にエクステリアを刷新すると予想される。そのデザインを占ううえで重要な存在となるのが、新型パジェロだ。
三菱自動車は2026年9月2日、新世代のフラッグシップSUVとして復活するパジェロを世界初公開した。タイでの発売を皮切りに、2026年度中に日本とオーストラリアへ投入し、2027年度以降は世界約100か国へ展開する計画だ。
◆新型パジェロはトライトンと同じラダーフレーム構造
新型パジェロはトライトンと基本的なラダーフレーム構造を共有するいっぽう、フレームの高剛性化や専用サスペンションの採用などにより、SUVとしての快適性と悪路走破性を高めている。
トライトンをベースに誕生したパジェロのデザインや先進装備が、今度はトライトンの大幅改良に反映される可能性がある。なかでも、フロントマスクは印象を大きく変えることが考えられる。
三菱 トライトン 改良新型の予想CG◆トライトンも「パジェロファミリー」に
新型パジェロは、特徴的なT字型LEDヘッドライトと水平基調のフロントグリルを採用した。三菱自動車のデザインアイデンティティーである「ダイナミックシールド」を進化させ、力強さと先進性を両立している。
改良型トライトンにも、この新しいデザインが取り入れられる可能性がある。現行型の上下分割式ヘッドライトを見直し、T字型のLEDライトや大型グリルを組み合わせ、パジェロとの共通性を強調する方向が予想される。
今回の予想CGは、こうした情報をもとに大幅改良型の姿を描いたものだ。ダブルキャブの基本的なシルエットや荷台を維持しながら、フロントには大型グリルと新しいLEDデイタイムランニングライトを配置した。バンパー下部には力強いアンダーガードを組み合わせ、現行型よりも堂々とした表情としている。
いっぽう、リアの変更は比較的小規模にとどまると予想される。テールランプ内部のLEDグラフィックやテールゲートの加飾の変更に加え、上級グレードへの新デザインのアルミホイールや新たなボディカラーの追加も考えられる。
◆インテリアはパジェロ同様に進化
インテリアでも、デジタル装備の進化が注目される。
新型パジェロは、2枚の14.3インチディスプレイを組み合わせた「モノリスディスプレイ」を採用した。歴代パジェロの3連メーターを現代的に再解釈した「マルチメーター」も備え、高度や方位、車体の傾斜角などを表示できる。
こうした装備は、トライトンの次期改良型にも影響を与える可能性がある。現行型の9インチディスプレイに代わる大型インフォテインメントシステムや、12.3インチ級のデジタルメーター、シート表皮の変更などが予想される。安全運転支援機能や快適装備の充実も注目点だ。
三菱 パジェロ 新型◆トライトンは高級化移行しない
ただし、トライトンがパジェロと同等の高級SUVへ変わるという予想ではない。パジェロが専用サスペンションや遮音対策などで快適性を追求するいっぽう、トライトンには積載性能や耐久性、実用性が求められる。両車の特性を維持しながら、デザインや電子装備の一部を共有する方向が考えられる。
パワートレインにも改良の可能性がある。
新型パジェロは、幅広い回転域に対応するシングルVGターボを採用した2.4Lクリーンディーゼルエンジンを搭載し、最大トルク480Nmを発生する。新開発の8速ATを組み合わせ、走行性能と静粛性を高めている。
いっぽう、現行トライトンの日本仕様は、最高出力204ps、最大トルク470Nmの2.4L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載する。
大幅改良型では、新型パジェロの技術を参考に、エンジン制御やトランスミッションが改良される可能性がある。海外ではトライトンの電動化も取り沙汰されており、ハイブリッドシステムの採用も注目点となる。ただし、現時点で具体的な電動化仕様や導入時期は明らかになっていない。
◆ピックアップトラック市場の競争は激化
大幅改良が予想される背景には、ピックアップトラック市場の競争激化もある。
ライバルのトヨタ『ハイラックス』は、2026年5月28日に日本市場でフルモデルチェンジした。エクステリアを刷新するとともに、1GD型ディーゼルエンジンを採用し、安全装備やコネクティッド機能も強化している。
トライトンも2026年1月に一部改良を発表し、2月19日に発売した。ヤマハ発動機製「パフォーマンスダンパー」をフレームの前後に採用するなど、乗り心地や操縦安定性を向上させている。
2028年にも予想される次の改良では、デザインやインテリアを含めた、より大規模な刷新が注目される。新型パジェロのデザインや技術がどこまで反映されるのか。新型ハイラックスとの競争が激しくなるなか、次期改良型の動向に注目だ。




