気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール
2002年5月21日付
●マツダ、1年半ぶりの新型車「アテンザ」発表(読売・8面)
●富士火災の新社長にAIG出身の中島克己・執行役員昇格 (読売・11面)
●クローズアップ、自動車リサイクル法案、料金受け皿なお不透明(毎日・3面)
●自動車大手、上位3社が最高益、北米で販売順調(毎日・8面)
●スズキ、中期経営計画発表、04年度に連結売上高2兆円目標(毎日・8面)
●スズキの鈴木修会長、軽の優遇税制で、奥田碩・前自工会長を批判 (産経・7面)
●スズキ、純利益11%増、欧米向け二輪車輸出好調 (日経・11面)
●日産自動車、持ち合い株をすべて売却、自社株買い1000億円 (日経・11面)
ひとくちコメント
「純利益11%増、欧米向け二輪車輸出好調」 (日経)、「中期経営計画策定、04年度に連結売上高2兆円目標」(毎日)などと各紙が報じているように、きのうスズキが2002年3月期決算と中期3カ年計画を発表した。鈴木修会長とともに、戸田昌男社長も久しぶりに元気な姿で記者会見に臨んだ。
戸田社長は昨年9月以降、体調を崩して経営の第一線を退いていたが、健康が回復したことで、この4月から再びCOO(経営執行責任者)に復帰した。冒頭、「ご心配、ご迷惑をお掛けしました」と深々と頭を下げ、「厳しい経営環境のなかで生き残るために、新たな経営計画を策定した」と述べ、「中期3カ年計画」の骨子を読み上げた。
初年度のスローガンは「生き残るために生まれ変わろうスズキ元年、チャレンジ30&スピードアップ」。まさに、半年間の闘病生活から奇跡の生還を遂げた戸田社長の心境にふさわしいものだ。
もっとも、提携先のGMと共同開発を進めている燃料電池車については「アレはずいぶんカネ喰い虫」と早期実用化への具体的なスケジュールは避けた。30%のコストダウンと表裏一体で取り組むのは至難の業だろう。