突然のトップ交代となったマツダのルイス・ブース前社長と井巻久一新社長は27日午後、都内のホテルで記者会見し、交代の背景や新体制の課題などを述べた。
すでに欧州フォード社長に就任したブース氏は、12日に米フォードのニック・シェイラ社長から、欧州フォード社長への就任を打診された経緯を説明。即答は保留したものの、マツダの経営再建計画であるミレニアムプランは、井巻新社長以下の経営陣で「勢いを持続できると判断し、(交代を)決断した」と述べた。ブース氏は、欧州フォードとマツダが「事業展開で緊密な連携を取っていく」ことも、今回の人事の背景だと強調した。
井巻新社長は、マツダの経営はトップ1人で行うのでなく「今は最高のチームができあがっている」と述べ、フォードから派遣された首脳や生え抜きの人材による集団指導体制で望む考えを示した。また、ミレニアムプランの推進に当たっては、(1)北米での成功(2)中国市場戦略(3)継続したコスト低減(4)一貫性ある商品投入に優先して取り組む考えを表明した。