「取り調べに耐えられない」と女性が自殺

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先月下旬に宮崎県日向市内で軽傷ひき逃げ事故を起こしたとして、警察の取り調べを受けていた女性が「取り調べに耐えられない」として自殺していたことが判明した。

捜査を行っていた宮崎県警・日向署では「特に厳しいものではなく、適正に行われていた」と弁明している。

宮崎県警・日向署によると、問題の事故は6月30日に発生している。同日の午後4時20分ごろ、日向市内の国道10号線で、帰宅途中の男子中学生が運転する自転車が乗用車と接触。この中学生が手などに打撲傷を負った。

乗用車は現場から逃走していることから、警察では軽傷ひき逃げ事件として捜査を開始。1日午後までに同市内に住む58歳の女性が事故を起こした可能性が高くなり、同署では業務上過失傷害と道路交通法違反容疑で任意による事情聴取を開始した。

取り調べは2日、3日と続けられたが、3日夜に自宅近くの道路でクルマに向かって飛び出すなど、自殺を図ろうとしているのを家族が発見、制止した。女性が「取り調べがきつい。自白を強要されられている」と家族に漏らし、家族は警察に抗議した。

同署ではこの抗議を受け取り調べを一時中断。副署長が自宅を訪問し、取り調べの担当者を交代させることや、親族の立会いを認めるなどの改善案を示し、7日から取り調べを再開することを決めた。

7日の取り調べは親族立会いの元で行われたが、女性は8日未明に自宅近くの海岸で入水自殺を図り、死亡しているのが発見された。

警察では「取り調べは適正に行われたと考える」とコメントしているが、遺族側は「机を叩くなど、自白強要と受け取れることがあり、これが苦痛になっていたことは間違いない」と警察に対して猛烈に抗議しており、今後も論議が続きそうだ。

《石田真一》

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