『アリスト』の終了によって絶滅したと思われていたトヨタのターボエンジン搭載セダン。しかし3月下旬、すでに発売しているモデルへの追加という形で、最新のターボモデルが正式発表されたのだ。
そのクルマの名は『ソルーナ・ヴィオス』。バンコクモーターショー(3月25日−4月3日)で披露された。
全長4.3m×全幅1.7mと小さめのセダンボディに、ターボを装着して143psを発生する1.5リットルの4気筒エンジン(1NZ-FE)を搭載している。トランスミッションは5速マニュアルで、0-100km/h加速は8.1秒、0-400m加速が15.9秒というからなかなかの俊足だ。
センターメーターを採用したインテリアはブラックを基調にコーディネートし、もちろんステアリングは右。足元にはアルミペダルを採用するなどかなりスポーティだ。
エクステリアはフルエアロが標準装備だし、エンジンルームを覗けばストラットタワーバーを装着するなど、隅々までスポーツセダンを気取ったモデルとしての演出が施してあるのもうれしいところ。
驚くのは値段で、このソルーナ・ヴィオス・ターボは約240万円。スペックの割にはかなり高価な印象。それでも残念なのは、日本での発売がまったく予定にないことだ。
実はこのクルマ、先代『ヴィッツ』をベースにした派生モデルで、中国やタイで現地生産している海外製のトヨタ車。つまり中身は、ヴィッツのターボモデルとほぼ同等といえるモデルなのだ。
バンコクモーターショーで展示されていたターボエンジン付きの右ハンドル仕様はタイで生産・販売されるモデルだけど、もし日本にも導入したら、日本でも一部のマニアに大うけしそうな予感。なにせ今や天然記念物ものの、ターボエンジン+マニュアルミッションのセダンなのだから。