輸入車販売大手のヤナセは、東京都新宿区にフォルクスワーゲン新宿を新設し、23日から営業開始すると発表した。
ヤナセのVW車の販売は13年ぶり。23日には、VW販売から撤退を決断した同社の創業者一族の梁瀬次郎名誉会長が出席してオープニングセレモニーを行う。
VW販売の運営はヤナセの子会社のヤナセヴィークルワールドが行う。
店舗は、フォルクスワーゲン社が世界的に展開している共通デザインに沿って、外壁に大きなガラスを用い、自然光を採り入れるデザインとした。高い採光性を実現した明るい雰囲気のショウルームには常時6台を放射状に展示する。
また高級SUVの『トゥアレグ』の専用展示スペースや顧客へ納車説明を行うデリバリールームを併設するなど、最新の仕様とした。
ヤナセはかつて、VW、アウディの国内販売を一手に引き受けてきたが、輸入元がトヨタ自動車と提携してVW、アウディ販売に参入したことに反発して1992年に撤退した。
しかし、その後取扱ったオペルの販売が低迷、ヤナセも経営不振となった。このため、ヤナセは経営体制を一新したのに伴ってBMWの取扱い、アウディの販売再開などで輸入車のデパート化戦略に転換している。VWの販売再開もこの一環で、かつての蜜月関係から仲違いしたVWとヤナセは13年ぶりに名実ともに和解した。