【D視点】フランス気質再考…プジョー 407 をめぐって

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【D視点】フランス気質再考…プジョー 407 をめぐって
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★イタリアの香りがするフランス

プジョーの名を冠した自動車が初めて発表されたのは1889年のパリ世界博覧会で、自動車の歴史に匹敵する長い歴史がある。しかしプジョーが初めて注目を集めたのは、1935年のパリオートショーで流線型の『402』を発表したときだ。

当時、世界的な流行となっていた流線型だが、同時代のドラージュ『D8-120』やジェオ・ハムデザインのドライエ『135』などと共通する、装飾的で華麗なスタイルはフランスの独自性を発揮している。

このデザインの発展は無かったが、フランス人の華美な貴族趣味を知る重要なクルマであると同時に、プジョーの成功がデザインにあることを示した記念すべきクルマとなった。

次に注目すべき新しい流れは1960年の、イタリアのピニンファリーナのデザインによる『404』から始まる。以後このカロッツェリアとの関係は続くことになり、デザインを基点にプジョー独特の上品なイメージが形成されていく。

最近は206の猫目と、同じく猫のような丸みを持った独特のフォルムが大ヒットなり、新世代のプジョーのイメージとなっている。ここでもトレンドを先駆けたデザインが成功の鍵となった。

このようにいつの時代もプジョーでは、デザインがエポックメーキングとなっている。デザイナーもフランス人からイタリア人が参加し、それぞれの固有のテイストが融合されながら生かされ、特徴となっている。グローバルゼーション先取りの例、そして成功例だ。

諸外国の多くのアーティストを集めて熟成したのがフランス芸術だという人がいるが、407に至るプジョーデザインを見ると、そうかと納得してしまう。

★とらえどころ無いがゆえに新しい
★イタリアの香りがするフランス
★フランス人が威張るとき

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《松井孝晏》

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