【D視点】シトロエン C4 …パリコレ発のカボチャ

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】シトロエン C4 …パリコレ発のカボチャ
【D視点】シトロエン C4 …パリコレ発のカボチャ 全 20 枚 拡大写真

★フランス娘がやきもち

シトロエン『C4』が日本市場に導入された。おっとりした感じの『クサラ』の後継とは、にわかには信じがたい変身ぶりだが、細部にはシトロエンを感じさせるところもあり、シトロエンファンはほっとさせられる。

フロント回りは、『C5』のマイナーチェンジから始まった、シトロエンのエンブレムをモチーフにしたグリルを採用。この顔は結構インパクトがあるわりに、どこか憎めないところもあって魅力的だ。

ボディのデザインは硬からず柔らかからず無難な調子だけに、全体のきれいなプロポーションが際立つ。しとやかなフランスのお嬢さんというより、ウェルプロポーションでビビッドなイタリア娘といった印象で、地元フランス女性からはブーイングが出そう。

5ドア・サルーンと3ドア・クーペとでシルエットが違うのも最近のクルマでは珍しく、シトロエンがC4ではデザインを重視したことをうかがわせる。

いっぽうインテリアでは、随所にシトロエンらしさが残されている。まずは“センター固定式のステアリングホイール”。

この方式によりドライバーの安全性が大幅に向上したそうだ。エアバッグ位置が回転せず固定なので、展開時のエアバッグ性能が最適化できるのだ。読みやすさを狙った、センターの“透過式インストルメントクラスター”や、“エアコンと同調させた香り機能”などの気のきいた新機能が盛り込まれている。

昔のシトロエンにも、衝突時にドライバーが外に投げ出されないように工夫したステアリングホイールがあったし、センターのメーターにもどこか昔の面影がある。

これまでシトロエンのユーザーは、人と違ったクルマに乗っていることに密かな優越感をもっていたようだ。C4のユーザーは、エクステリアデザインの美しさを誇ると同時に、工夫されたインテリアを密かに楽しむことになる。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)。東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、『Be-1』をプロデュースした。

★フランス娘がやきもち
★独創と普遍のバランス、アンバランス
★道具に憧れるためには

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 続きを読む

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. 外装も内装も「どピンク」な超高級SUV、ベントレー特注部門のスゴ技とは
  3. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  4. ジープ『チェロキー』新型、新写真からリアデザインが判明
  5. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る