樹脂成型によるフェラーリF1マシンサイドビューがあれば、ジャガー『XJ』のラジエーターグリルや、わざわざ傷入りのシートが石材製など、発想や作品の精度の細かさに脱帽である。美術館ではない。船の中、クルーズ客船の中である。
「クルーズ」といえば読者の多くは、“軽く100万円を越えてしまう、高額で贅沢な旅”と思われるだろう。しかしそれが成田はじめ国内の主要空港から、往復の飛行機代、クルーズ中の部屋代や食事代込みで、1人当たり10万円台後半から40万円前後(ミキ・ツーリスト http://www.mikicruise.jp/ など)で楽しめるとすれば、夏休みや正月休みの実現も不可能ではない。
特に年間の利用者が800万人にも達するアメリカは、国土の両側に面した太平洋側と大西洋側の両側に数多くのクルーズのコースが揃い、誰にも気軽に楽しめる旅行アイテムとなっている。
その一例として今回紹介するのが、フロリダ半島はケネディ宇宙センター近くから出航する「西カリブ海7泊8日クルーズ」。“クルーズ激戦区”にあるカリブ海域は、名の知れた主要なクルーズ会社が参入。その温暖な亜熱帯気候と多くの寄港地を抱える環境が、クルーズ会社にとってドル箱コースのひとつとなっている。