【ホンダ中国】ホンダ汽車・金山総経理…鈴鹿超えて世界へ

自動車 ビジネス 企業動向
【ホンダ中国】ホンダ汽車・金山総経理…鈴鹿超えて世界へ
【ホンダ中国】ホンダ汽車・金山総経理…鈴鹿超えて世界へ 全 8 枚 拡大写真

●塗装実習1000本ノック

——輸出先はアジアなどでなく、コンパクトカーの激戦地である欧州としましたが、その狙いは。

金山 欧州のお客様は、たとえばボディのクリアランス(合わせ幅)とか、ドアの閉まり具合とか細かいところを気にする。品質要求が世界トップレベルで高いわけですから、ここで成功すれば、世界市場で通用することになる。まずは、台数より品質を追いかけることです。お客様の信頼を得ることが最も大事だと。

率直なところ「中国製」ということで先入観をもたれるかも知れない。それでも素晴らしいと言ってもらえる商品をつくらなければ、われわれの製品は世界で認知されません。生産の立ち上がり当初から、日本の鈴鹿(製作所)を超える品質をと、社内には言っています。それを目指さないとわれわれの将来はないんだと。現状での生産能力は年5万台ですが、世界中から欲しいといわれるようなレベルの製品にしないと、台数も追えません。

——品質確保ではどのような取り組みをしましたか。

金山 試作の段階から、ホンダの欧州のサービス担当者に、まず広州ホンダ製のフィットを見てもらい、あらゆる注文を付けてもらいました。それをひとつずつ着実に改善し、欧州の担当者からお墨付きをもらったうえで、今年4月の量産に入りました。量産前には1台の試作車で1000回以上の塗装実習を行うなど、従業員にも必死で取り組んでもらった。野球の1000本ノックのようなものです(笑)。

——現地では日本製と区別なく販売するそうですね。

金山 価格も一緒です。向こうでは商品さえ良ければ、喜んでいただけると考えています。欧州のディーラーさんにも聞いたのですが、ほとんどが「余計な心配はしなくていい」との答えでした。ホンダのブランドをどう守っているのかが大切であって、それを崩すようなことをホンダはしないはずだし、それなら大丈夫ということでした。

●ホンダの夢と中国の願いと
●コストは日本製とどっこい、国産化率を高める
●塗装実習1000本ノック
●欧州へ、世界へ、右ハンドルも

  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 続きを読む

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. いつでもビーチ気分! 夏仕様のSUV『ハバナ』が30台限定で登場、499万円から
  3. スズキ『エブリイ』が災害時は「シェルター」に、軽キャンピングカーの新たな可能性
  4. メルセデスベンツ『CLA』新型、第4世代「MBUX」にセレンスの会話型AI技術搭載
  5. 世界最強の2.0ターボ搭載車に幕、メルセデスAMG『CLA 45 S』最終モデルが登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る