F1開幕直前---チーム戦力予想、7チームが優勝できる!!

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
F1開幕直前---チーム戦力予想、7チームが優勝できる!!
F1開幕直前---チーム戦力予想、7チームが優勝できる!! 全 10 枚 拡大写真

 ルノー

まず最初にルノーの速さには継続的なものがあり、一発のタイムもロングランも非常にペースが良かった。V10が原則廃止になりV8エンジン規定となるが、そのダウンサイジングが、元々良かったルノーの空力をさらに先鋭化させているようだ。2006年シーズンも優勝候補の筆頭であることは変わりない。公平な目の戦力分析でもヨーロッパラウンド突入までルノーの1-2が続いても不思議ではないと評する関係者もいるくらいだ。

ただし、王者アロンソの今シーズンいっぱいの離脱が決まっていることの影響はシーズンが進むほどに色濃く出てくるはず。また「ルノーF1撤退」の噂もなかなか鎮火せず、ファクトリー内の重要なエンジニア&メカニックたちが次々にチームを離脱しているのも気がかりである。

 ホンダ

ウインターテストを終えた段階の下馬評は日本のF1ファンの心をワクワクさせてくれる。新生ホンダが速いのは紛れもない事実。ペース的に王者ルノーを上回ることが度々あった。まず、新しいV8エンジン規定に対してホンダが送り込んだ「RA806E」がトップかその次くらいに高回転で回っているうえにトラブルも少なかった。信憑性のある関係者の話によると、他チームと合同で走るウインターテストではマックスレヴにまだ余裕を残してのパフォーマンスだったという。開幕戦まで手の内は明かさないということか?

しかしホンダが100%の株式を取得したとはいえ、チームはB・A・Rを母体とするF1未勝利のチームである。勝利を手にするための徹底した組織力がギリギリの土壇場でも実力通りに発揮されるか否か……。レース中のドタバタが起きないことを祈りたい。

 マクラーレン・メルセデス

メルセデスの新開発V8「FO108S」エンジンは昨年の暮れから2006年の2月上旬までは本当にひどい状態だった。回っていない段階であるにも関わらず壊れまくったからだ。一説にはV8特有の振動の問題をクリアできていなかったという話だが、ようやく2月下旬になってかなりまともに仕上げてきた。

大問題があっても開幕戦までにキッチリと合わせてくるあたりは、さすがF1界におけるトップチームと言えるだろう。シャシーの先鋭化されたエアロダイナミクスは業界トップと言われていただけに、信頼性さえ伴えばマクラーレンのトップ独走というイメージも見えなくはない。

ただしネガティブな要素として、「意外にも資金難?」という説がある。タバコ広告問題に端を発したウエスト撤退は財政面で名門マクラーレンを窮地に追い込んでいるという。年間数千億円もの予算を投じなければF1トップチームの座を守れないという、この業界ならではの悩みだ。

 BMWザウバー

既存チーム買収後の初年度は何かと作法の違いが生じることから、メーカー系ワークスチームの中で最も後れをとっているのがBMWだとの指摘もある。一方でなかなかどうして旧ザウバーを母体とした「F1.06」シャシーの完成度はそれなりに高いレベルでもとまっていると評価する声も多数だ。つまり、昨年のザウバーは元々の空力レベルが非常に高く、BMWの買収による潤沢な資金投下によって本来の性能がやっと発揮されてきたというのだ。

業界でも1位、2位を争うほどの高度な風洞を持ちながらそれを有効活用できなかったのは資金不足のせい。実際、テスト回数も昨年から飛躍的に増えて風洞実験データとの摺り合わせに具体性が出てきたという。元々エンジンメーカーとしての実力も高いBMWだけに、2006年シーズンのダークホースの筆頭はひょっとするとこのチームかもしれない。

  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 続きを読む

《編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  3. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  4. クラシックな雰囲気が人気! ダムドの『ハイゼット/アトレー』向けカスタムボディキットに新作アイテム3点が登場
  5. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る