【神尾寿のアンプラグド特別編】ドコモ「ケータイ商用車テレマティクス」を試した

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【神尾寿のアンプラグド特別編】ドコモ「ケータイ商用車テレマティクス」を試した
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少量・短距離・多頻度がキーワード

しかし、現在のデジタル運行管理システムや商用車テレマティクスは、大型商用車向けの比較的規模の大きいものが中心であり、その裾野は未だ広がっていないのが実情だった。

特に日本市場は小売りビジネスや配達サービスが発達しているため、欧州や北米のように物流ビジネスが「大容量・長距離」だけでなく、「少量・短距離・多頻度」に広がっている。また、これら短−中距離を支える事業者は中小企業や、“一人親方”と呼ばれる請負型の零細事業者が多いのも特徴である。これら裾野のセグメントにもサービスを広げるには、より柔軟に運用できるシステムが必要だ。

NTTドコモの「FOMA M1000対応版 運行管理システム」は、まさにこの“裾野の部分”訴求するテレマティクス型の運行管理システムである。ドコモの第三世代携帯電話の中で、高機能なソフトウェア環境とタッチパネルスクリーンが使える「ビジネスFOMA M1000」をテレマティクス端末として使うことで、従来型の商用車テレマティクスで必要だった商用車の車載コンピューター(ECU)と専用通信装置の接続を不要にし、事業者が所有する商用車の車種やメーカーを問わず、少ない台数からでも運行管理システムを導入できる。

また車載端末が携帯電話なので、後からの台数追加・変更が容易で、運用面での柔軟性が高いのも特徴だ。例えば、大手・中堅事業者が自社の物流サービスを委託契約する個人・零細事業者にM1000を貸与し、物流・業態管理をすることもできる。専用通信機をクルマ側に組み込む必要がないため、委託状況の変更による個人・零細事業者の増減にも柔軟に対応できるのもメリットだ。

「FOMA M1000運行管理システムでは、既存のデジタルタコメーターや他社の商用車向けテレマティクスのように、取り付けに整備工場での作業が必要といったことがありません。M1000とGPS unitをクルマに持ち込んで電源さえ接続すれば、すぐに利用できる」(大矢知之・NTTドコモ法人営業部ソリューションビジネス部ソリューションビジネス第二担当)

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《神尾寿》

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