【神尾寿のアンプラグド特別編】携帯電話の欧州プレミアム…ノキア 前編

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【神尾寿のアンプラグド特別編】携帯電話の欧州プレミアム…ノキア 前編
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 UIとデザインに強いこだわり

日本市場は長らく日本の携帯電話メーカーの独壇場だったこともあり、キャリアと日本メーカーがUI(ユーザーインターフェイス)や機能を構築してきた。一方で、グローバル展開が基本にあるノキアは、独自にUIや機能を構築してきた背景がある。そのためノキアと日本メーカー製の携帯電話には、操作感をはじめ「違い」があるのは事実だ。

「まず知っていただきたいのが、ノキアには長い歴史の中で培ってきたノウハウがある、ということです。特にUI、使い勝手に関してはとても強いこだわりがあります」

「クルマもまさにそうだと思いますが、携帯電話も『人が使うデバイス』です。触れてさわる、操作するものですから、直感的に使えることや大切です。さらに操作感は効率性だけでなく、使った時の気持ちよさも重視しています。例えばボタンを押した時の感触など、多くの部分にこだわりをもっています」(日下部氏)

誤解を恐れずに言えば、今まで日本メーカーの携帯電話を使っていた人がノキア製の携帯電話に買い換えたら、最初はUIの違いに面食らうだろう。だが、ノキアのUIにはノキアならではのこだわりと統一感があり、慣れてくると納得させられる部分も多い。

また、ノキアがもうひとつこだわっているのが「デザイン」である。

「我々はデザインに対して、『人々の生活を豊かにする』という視点を持っています。人々の欲求は多様ですから、それにあったデザインを用意しなければならない。ですから、ノキアでは年間40〜50機種の新モデルを投入しています」

「この多様なデザインにこだわるために、ノキアではインハウスのデザイン部門を充実させています。さらにファッション業界や自動車業界のデザイントレンドも非常に重要視している。人々の生活の中で、服やクルマにあわせるのに適した携帯電話のデザインを常に考えています」(日下部氏)

日本では発売されていないが、ノキアのラインナップにはファッション製を追求する7000シリーズや、デザインや素材の高級さを追求する8000シリーズなど、多様なモデルが用意されている。例えば、『Nokia 8800』ではサファイヤガラスやオールステンレスボディが用いられており、「スライド機構の滑らかさのために高級ベアリングが使用されている」(日下部氏)。

ちなみに海外では携帯電話にキャリアの販売奨励金(インセンティブ)がつかないケースが多く、Nokia 8800など高級モデルは10万円以上の高値で販売されているという。PCのエントリーモデルより高い値付けが可能なのも、ノキアが「欧米を中心にプレミアムな携帯電話を作るメーカーというイメージがあり、高級ブランドとして認知されている」(日下部氏)からだ。
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《神尾寿》

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