【歴代 カローラ 物語】9代目120系…21世紀の世界標準車

自動車 社会 社会
【歴代 カローラ 物語】9代目120系…21世紀の世界標準車
【歴代 カローラ 物語】9代目120系…21世紀の世界標準車 全 8 枚 拡大写真

30年以上もコンパクト・ファミリーカー市場をリードしてきた『カローラ』が大きく変わるのは2000年8月だ。9代目は21世紀のコンパクトカーのグローバルスタンダードにふさわしい「世界戦略車」を目指し、登場した。

【画像全8枚】

シャシーとパッケージング、そしてデザインを一新したのは、セダンとワゴンである。人気が低迷していたスポーティモデルの『レビン』は長い歴史に終止符を打った。この9代目からワゴンは“フィールダー”を名乗っている。

9代目が掲げたコンセプトは「ニュー・センチュリー・バリュー」だ。フロントのエンブレムは、その頭文字を取り、NCVとしている。エクステリアは、ヨーロッパのデザインチームからの案が選ばれた。居心地のいい、快適な空間を実現するため、背が高いのが特徴だ。全幅は1700mmの小型車枠のなかに収めた。クラスを超えたクオリティを実現するため、質感も大幅に高められている。

パワーユニットは1.5リッターの4気筒ハイメカツインカムが主役だ。このほかに1.3リッター、1.8リッター、そして2.2リッターのディーゼルを先代のカローラから引き継いでいる。注目されるのは、フィールダーの1.8リッターモデルだ。スポーツツインカムの2ZZ−GE型エンジンに6速MTを組み合わせたZエアロツアラーを設定した。この9代目はユーザーニーズに応え、4WDモデルも数多く用意している。

01年1月、途絶えていた2BOXモデルが復活した。これが“カローラランクス”だ。フラッグシップに1.8リッターのスポーツツインカムを積むZエアロツアラーを据えている。ランクスの発売から4ヵ月後の5月には“スパシオ”をモデルチェンジした。2代目は5人乗り仕様が消え、7人乗りだ。ラゲッジルームのフロア下に収納できるサードシートを装備する。エンジンは1.5リッターと1.8リッターで、4速ATを組み合わせた。

40年にわたってベストセラーカーの座に君臨し、世界で3000万台を超える生産を記録しているのがカローラだ。歴代のカローラは、時代をリードするプラスαの魅力と優れたトータル性能で多くの人を魅了している。

《片岡英明》

片岡英明

片岡英明│モータージャーナリスト 自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. MTのみの潔さに「ほぼ最高では?」 フィアット『500ハイブリッド』発表に国内でも注目集まる
  2. 最新機種の“魅力”を解剖! カロッツェリアの「モニターレス機」なら、スマホを便利に使い倒せる![メインユニット最前線]
  3. NSXのエンジン内部もアプリで見れる! シミュレータアプリ「Trans4motor R」配信開始
  4. ベリーサの再来か、次期マツダ2か? マツダ『X-COMPACT』の正式発表を待ち望む声続々
  5. 「日本バイクオブザイヤー2025」大賞はヤマハ『XSR125』、人気投票で決定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る