【インプレ'06】両角岳彦 トヨタ『カムリ』 安楽を狙うも…

試乗記 国産車
【インプレ'06】両角岳彦 トヨタ『カムリ』 安楽を狙うも…
【インプレ'06】両角岳彦 トヨタ『カムリ』 安楽を狙うも… 全 1 枚 拡大写真

たしかに今の日本では、保守本流の中型セダンは「売れない」けれど、それはプロダクトそのものの力が足りないないことも大きい。改めてこの点を考えさせられてしまった。しかしアメリカではベストセラーの一角を占めるモデルのリニューアルであるはずなのだ。

'90年代のU.S.『カムリ』(2〜3代前)は、空間づくりも走りもよい意味でアメリカらしく、おおらかで素直なクルマだった。それが成功の根底にあったのではないかと思うのだが。

空間の立体形、着座姿勢、シートの作りなどすべてに類型的で、身体も感覚もしっくりこない。インテリア、とくに空調・音響操作系の造形や表現が妙に浅薄。

走らせても、自動車がタイヤで道路を踏んで動いてゆく、という実感がきわめて希薄。一般のドライバーだとすごく雑な運転になってしまう資質のクルマである。

足が素直に動かず、つねに細かく上下に揺すられ続け、加減速も粗くなるので、同乗者にとっても心地よい移動にはならない。

■5つ星評価
パッケージング:★☆☆☆☆
インテリア/居住性:★☆☆☆☆
パワーソース:★☆☆☆☆
フットワーク:★☆☆☆☆
オススメ度:☆☆☆☆☆

両角岳彦| 自動車評論家
1951年長野県松本市生まれ。モノごころついた時からクルマが好き。大学・大学院と自動車工学を修め、自動車専門誌を経て独立。自動車の工業製品としての本質を追究した評論活動を行なっている。

《》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.3m、通れる車がなくなった都市計画?…東京都世田谷区
  2. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  3. 「最初からこれが欲しかった」レクサスの特別な『LBX MORIZO RR』限定発売に、SNSで反響
  4. 【スズキ ジクサー250 試乗】250ccでダントツにリーズナブル! この手軽さと奥深さはスズキ随一の仕上がりだ…伊丹孝裕
  5. 「発売はいつ?」ヤマハの新型スーパースポーツ『YZF-R9』、国内導入を待ち望む声続々
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る