【D視点】日産 スカイライン…変わるから変わらないに変わる

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】日産 スカイライン…変わるから変わらないに変わる
【D視点】日産 スカイライン…変わるから変わらないに変わる 全 14 枚 拡大写真
2
 クラシカルなデザイン手法の復活

スカイラインは先代となる6年前のモデルチェンジで、それまで「ハコスカ」のイメージをどこかに匂わせてきたデザインを、大きく変えた。安全性の向上や世界市場をターゲットとするためであった。

ニッポンの熱烈なファンにとって、エンジンが直列6気筒からV6になったこともあり、なによりスタイリングから力強い押し出し感が失われたことが不評であった。しかしアメリカ市場ではそのコンテンポラリーな価値が高く評価され、成功したのだった。

新型発表前に気がかりだったのが、「日産はシフトする!」の掛け声と共に、前回のモデルチェンジ同様、デザインが大きく変わるのではないかという点であった。しかし日産は、特にプレミアムカーの顧客がクルマに対して成熟した見方をするようになった点を考慮し、ゴーンCEO登場以来の「モダンデザイン路線」を採らなかったのである。これまでの日本車では前例が無いくらい、旧型のイメージを変えないモデルチェンジだ。

旧型が比較的シンプルでモダンな造形を目指していたのに対し、オーセンティックで「こってり」とした面造形の、クラシカルな佇まいに立ち返った。この基本方針はマセラティ『クワトロポルテ』のモデルチェンジに近い考え方である。ブランニューだがポルシェ『ケイマン』もそうだ。最近は自動車120年の歴史のなかで育まれたクルマらしさに立ち返り、「艶やかな丸み」の持つ美しいボディ造りに、新たに取り組んでいる。

  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 5
  7. 続きを読む

《荒川健》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. Uber Taxi、埼玉県で初のサービス開始…千葉県でも大幅エリア拡大
  3. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
  4. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  5. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る