ケンウッドは、米国で試験が進められている複数の移動体向け地上波デジタルTV放送のうち、「MPH」方式対応のチューナーを開発し、「2008CES」に参考出品した。
アメリカでは2009年中に現行アナログTV放送が終了することになっていて、一般家庭向け地上波デジタルTV放送としては「ATSC DTV」が既に運用中。しかし、移動体向けに対しては複数方式があり、どの方式が採用されるかは未決定の状態。
ただ、「MPH」方式は現行のアナログTV放送と同じ周波数帯を使うことから、費用負担が少ないと放送局側の支持も得られているという。また、1本のアンテナで100km/hを超える速度でも安定した受信が可能となっているなど、ユーザー側のメリットも大きく、次世代の地上波デジタルTV方式として有望視されているところだ。
なお、このチューナーは、米国の映像機器メーカー「ハリス」社、LG社、ゼニス社との共同開発となっている。