睡眠導入剤服用後の死亡事故で実刑判決

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昨年12月、島根県安来市内の県道で、睡眠導入剤を服用した状態でクルマを運転し、自転車で通学途中の男子中学生をはねて死亡させたとして、自動車運転過失致死と麻薬取締法違反の罪に問われた23歳の男に対する判決公判が18日、松江地裁で開かれた。裁判所は被告の男に対し、懲役3年6か月の実刑を命じている。

問題の事故は2007年12月6日の午前8時20分ごろ発生した。安来市黒井田町付近の県道を走行中の乗用車が対向車線側に逸脱。そのまま道路右側の歩道に乗り上げ、歩道を走行していた15歳の男子中学生が乗る自転車に後ろから突っ込んだ。クルマは自転車を弾き飛ばすようにして突進を続け、電話ボックスや交通標識にも衝突している。

男子中学生は収容先の病院で間もなく死亡。警察はクルマを運転していた23歳の男を自動車運転過失傷害の現行犯で逮捕した。当初は居眠り運転が事故の主因とみられていたが、後の調べで多量の睡眠導入剤を服用していたことが判明。事故直前には意識朦朧の状態となっていたこともわかり、検察は麻薬取締法違反罪も加えて起訴した。

18日に開かれた判決公判で、松江地裁の飯島健太郎裁判官は「被告は連日の夜遊びで寝不足状態だった」と指摘。その上で「眠気を感じるなど、正常な運転ができない状態だったにもかかわらず、安易な気持ちで運転した。過失責任は重大であり、なんの落ち度もない15歳の命を失った遺族の感情も斟酌すれば、実刑で望むのが相当」として、被告に対して懲役3年6か月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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