【D視点】ファッションと親戚…シトロエン C5 新型

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】ファッションと親戚…シトロエン C5 新型
【D視点】ファッションと親戚…シトロエン C5 新型 全 22 枚 拡大写真
3
ゆったり憩う

クルマのスタイル開発では、イタリアのカロッツェリアが有名だが、アメリカのクルマ全盛期1950 - 60年代にも多くのスタイルが生み出された。飛行機をイメージしたテールフィンスタイルや、小型クルーザーをイメージしたフラットデッキスタイルなどは世界のクルマのデザインに広まった。

現在は、お椀を伏せたようなスタイルが主流となっている。地面に張り付いて強力なパワーで高速を突っ走るレーシングカーには必然的なスタイルだとしても、街中で走るクルマ、とりわけサルーンなどでは滑稽なスタイルと言われても仕方がない。

新型C5のシェブロンマークから上の部分を強調したデザインは、ボンネットをフラットにしてウエスト部分を強調したフラットデッキスタイルのリバイバルと見ることができる。クルーザーは、リッチなだけではなく、波間にゆったり憩う雰囲気もあり、追いまくられる生活への癒し効果も期待できる。

新型C5のデザインは新たな発想というよりも、時代の気分を反映しながら流行が繰り返されていると捉えることもできる。テクノロジーの塊のようなクルマと、女性が血道をあげるフアッションとが、意外にも親戚であることも明らかになってくるのだ。

D視点:
デザインの視点

筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』、2代目『マーチ』のプロデュースを担当した。東京造形大学教授を経てSTUDIO MATSUI主宰。【D視点】連載を1冊にまとめ『2007【D視点】2003 カーデザインの視点』を上梓した。
  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバル『フォレスター』試乗して分かった日本車に対する本音とは…9月の試乗記ベスト5
  2. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  3. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
  4. レクサスの最高峰セダン『LS』36年の歴史に幕、SNSでは「センチュリーが後継モデルに?」との期待も
  5. 「かっこよすぎて悶える」ホンダ『プレリュード』レーシングカー公開!SNSでは「来年が楽しみ」と活躍に期待
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る