国土交通省が推進する「東日本大震災の被災地における新たなバリアフリー車両の活用・実証事業」に伴う車両の引渡式が28日、同省で行われた。
同事業は被災地での移動手段の確保と新しいバリアフリー対応の乗り合いタクシー車両やユニバーサルデザイン(UD)タクシーの普及を目指したもの。トヨタ自動車が乗り合いタクシーを岩手県陸前高田市と宮城県女川町に、日産自動車はUDタクシーを岩手県の大槌タクシーや宮城県の五十番タクシーなど10事業者にそれぞれ1台ずつ提供した。
トヨタ自動車の古橋衛取締役専務役員は「いずれの地域も震災により公共交通機関が大きな被害を受けており、この車両を生活の足としてご活用いただきたい。加えて地域から頂くご意見、ご評価を今後の車両開発の参考にさせていただきたい」とあいさつした。
また日産自動車の川口均常務執行役員は「被災地で有効活用していただき、その後ユニバーサルデザインタクシーの日本全国での普及に寄与していきたいと考えている」と述べた。