【レクサス GS 開発ストーリー】大阪のエルフィネスを目指して

自動車 ビジネス 国内マーケット
レクサスGS新型
レクサスGS新型 全 6 枚 拡大写真

日本のレクサスとしては初めてのモデルチェンジとなる新型『GS』発表の機会をとらえて、レクサスブランドの訴求方法を変えるという。

「(日本の)レクサスはこれまで非常にわかりにくい訴求をしていました。いろいろ説明をしなければ理解できないような訴求だったのです」とはレクサス本部製品企画チーフエンジニアの金森善彦さんの弁。

対してアメリカのレクサスは、非常にわかりやすいという。「現行GSのマイナーチェンジで、V8を4.3リットルから4.6リットルの新しいエンジンに変えました。その時のCMはスピンターンです。一方日本は、ワインディングをただ走るような、何を言いたいのかわかりにくいものなのです」と事例を挙げる。

そこで新型からは、今までのイメージ訴求ではなく、もっとダイレクトに、GSのパワーの鼓動を知ってもらうようなCMや、カタログ作りを目指す。

金森さんは面白い表現をする。「つまり“大阪のエルフィネス”。もっとストレートに“そのままやん!”ということです。わかりやすく、とにかくレクサスの目指すものはこうだと訴求したいのです」(エルフィネス=L-finesseとはレクサスのデザインフィロソフィーで、Leading-Edge=先鋭とFinesse=精妙とを組み合わせた造語)。

金森さんは、「GSというクルマは見てもらえれば良さが分かる。触ってもらえれば扱いやすさが分かる。乗ってもらえれば楽しさが分かるように作ったつもりです」と自信を見せる。そして、これまでの訴求方法を改め、より分かりやすいストレートなメッセージが発信される予定だ。

金森さんは、「レクサスのイメージはトヨタの上級ブランドのイメージ。それを打破したい。脱却したい」と強調する。それは、VWとアウディとの関係に例え、「アウディはシングルフレームグリルやランプのLED化などで特徴を出しているのに対し、VWはそれを追いかけない。つまり、ブランドコントロールが出来ているのです」とし、レクサスとトヨタの関係もそうありたいと考えているのだ。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る