【シトロエン DS5 試乗】フランス車を侮るなかれ…諸星陽一

試乗記 輸入車
シトロエン DS5
シトロエン DS5 全 16 枚 拡大写真

多くの人はフランス車に対して、ゆったりした乗り心地のつまらないクルマ…というイメージを持っている。フランスという国の持つ、いやパリのイメージがクルマのイメージにリンクしてしまっているのだろう。

じつはこのイメージはまったくの間違い。フランス車は昔からスポーティでしっかりしたフィーリングを持っている。

今回試乗したシトロン『DS5』はそのスポーティな性能をしっかりと持たされたクルマだ。搭載されるエンジンは1.6リットルのターボで低速からドッカリとしたトルクを持っている。

アクセルペダルを踏み込むと、ボディをグイグイと引っ張る。回転ではなくトルクで引っ張っている印象が強く、力感にあふれている。現在のことろ、こうした小排気量ターボの性能は、国産車が欧州車に追いついていないと感じる。

高速道路を巡航していると、じつにフラットで乗り心地がよく、ゆったりとして静かなドライブを楽しめる。しかし、これがワインディングにクルマを持っていくと性格は一変。しっかりとしたスタビリティを持ちつつもヒラリヒラリとした軽快感を備えたハンドリングを示してくれる。

エクステリアにしてもインテリアにしても、これでもか!というくらいにデザインされまくっているクルマでありながら、クルマの本質の走るという部分にも手抜きがない。普通はどっちかが置き去りになるもので、なかなかこうしたクルマに仕上がるのは珍しいといえる。

ただし4ドアモデルであるということを考えると、パッケージングはかなりタイト。フロントシートのタイトさは包まれ感があってそれが安心を生むが、リヤシートは少々窮屈に感じてしまう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日本とは違う『カローラセダン』に「GRスポーツ」が登場、ステアリングもGRがチューニング
  2. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
  3. 航続262kmの新型電動バイクが約10万円から、ビンファストが2モデル発表
  4. 日産『エクストレイル e-POWER』、338馬力デュアルモーターの「e-4ORCE」をインドネシア投入
  5. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る