2013年は複数の大型都市開発が進展する見通し ベトナム

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2013年は複数の大型都市開発が進展する見通し ベトナム
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ベトナムでは2013年、複数の大型都市開発プロジェクトにとって節目の年になりそうだという。ティエンフォン電子版などが報じた。

典型例は、日本の東急電鉄とベトナムのベカメックスIDCがビンズオン省で実施する都市開発事業で、両社は今年3月に合弁会社「ベカメックス東急有限会社」を設立。同11月21日に「ソラ・ガーデンズ1」の建設を起工した。これは、110ヘクタールの土地に建設する住宅やオフィスビル、商業施設などを建設するプロジェクトの一環で、ここには高層アパートメント(413戸)のほか、ショッピングセンターが入居するという。建設費は10億ドル超に上る。

ベカメックス東急の星野俊幸社長によれば、事業に必要な準備は万端で、自己資金のほか、日本の各銀行からの融資もあるという。星野社長は、新しい都市開発事業にビンズオン省を選択した理由について、「投資家は今後、投資において多くのリスクに直面するだろう。二大都市のハノイおよびホーチミンでは大量の売れ残りや価格の下落が起きており、購買力の弱さは長期化するだろう。しかし、ビンズオン省は28の工業団地が開発され、その入居率は約65%に達している。不動産購入需要は依然として大きいと考えた」と説明する。

また、13年はビンズオン省の各行政機関がニューシティの方へ移転することになっており、こうしたことが開発エリア全体をけん引するだろうとも期待している。

開発エリアが110ヘクタールに上り、実施期間も10年を超える大事業だが、星野社長はプロジェクトを遅延させることなく、計画通りに進めるために施工管理には特に注意を払うと約束し、「ソラ・ガーデン1は2014年第4四半期に完成予定で、13年第4四半期中に販売を開始したい」と語ったという。

一方、ホーチミンおよび近隣地区でも、複数の大型都市開発案件が再始動の兆しがあるという。例えば、マレーシアのベルジャヤグループを投資主体とするホーチミン市ホクモン郡での国際大学都市区プロジェクト(資本金9億ドル)だ。タイバック都市区管理委員会によれば、同案件は認可から3年超が経過しているが、計画エリアに居住する住民に対する補償額を計算するための土地単価がこれまでにホーチミン市人民委員会の承認を得られたという。また、ドンナイ省でも、227ヘクタール規模のロンフン都市区プロジェクトが進行中で、実行額は用地収用やインフラ建設などに対して4000万ドルを超えている。

ただ、カンゾー観光株式会社によるカンゾー都市区プロジェクトのように、ともに事業参加する投資家を探している案件もあるようだ。同プロジェクトは、2018年の完成を予定しているが、現時点までにフェーズ1(151ヘクタール)で整地をしている段階にあるという。

朝妻 小津枝

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