昭和電工、LIB負極用バインダーの量産開始

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昭和電工は、リチウムイオン電池(LIB)の負極用水系バインダー「ポリゾール LBシリーズ」の量産を龍野事業所(兵庫県たつの市)で開始したことを発表した。

同製品はアクリル系合成樹脂エマルジョンで、溶剤系バインダーに比べ製造時の環境負荷が低い水系バインダー。低抵抗性、優れた温度特性、負極集電板との高密着性などの特長を持ち、LIBの長寿命化、高容量化に寄与する。

スマートフォンやタブレット端末の高性能化に伴い、使用される小型LIBについても、さらなる薄型化、高容量化が求められている。また、産業用や家庭用の蓄電池、電気自動車やハイブリッド車向けの大型LIBにおいても、高容量かつ長寿命で、厳しい環境下での使用に耐えうるLIBの開発が進められている。

これら高機能LIBの開発に際しては、正極材、負極材、セパレーター、電解液の主要4部材のみならず、補助部材であるバインダーについても、LIBの性能に大きな影響を与えることから、キーマテリアルの一つとして注目されている。

バインダーは、リチウムイオンが出入りする正・負極活物質やその他補助添加剤、集電板を結着させる接着剤の役割を果たす。現在、バインダー材料として主流のスチレンブタジエンゴム(SBR)は、高温や低温環境では劣化しやすい点が課題となっていた。

今回量産を開始したポリゾール LBシリーズは、高温(60度)保存後の充放電時の容量維持および、低温下(-20度)での放電容量をSBRと比較して10%程度改善。また、分散性が高く、少量の添加で高い結着性を持つことや負極の集電板である銅との密着性を1.5倍向上させることから、LIBの内部抵抗の低減を可能にし、高容量化、長寿命化に貢献する。

《纐纈敏也@DAYS》

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