タイとカンボジアをつなぐ路線、復活へ一歩

エマージング・マーケット 東南アジア

タイのインラック首相が、タイ国営鉄道とカンボジア国境のポイペトを結ぶ路線の敷設が完了した事を発表した。

タイの新聞社ネーション紙によれば、タイ政府が740億ドルを投資しているインフラ整備の一環として、カンボジアとの国境に面する中部サーケオ県のアランヤプラテート駅から6キロ線路を延長し、カンボジア北線のポイペト駅へと繋ぐ工事が完了した。

インラック首相は「この路線が両国間のビジネスや観光を強化する礎になるだろう」と、今後のカンボジア北線修復完了に期待をあらわにした。

カンボジアの鉄道修復プロジェクトには、コスト超過や線路上に住む住民の移動といった問題が発生している。カンボジア政府は、プロジェクトのパートナーであるアジア開発銀行やオーストラリア国際開発庁と共にこうした問題の解決を目指しているが、当初の予定であった2013年中の全線修復完了は絶望的な状態である。

カンボジアでは昨年12月にプノンペンからシハヌークビルの港をつなぐ全長256キロメートルの南線鉄道が開通しており、2015年までにプノンペンとポイペトを結ぶ全長337キロメートルの北線鉄道が開通する予定である。尚、現在北線鉄道はポイペト-シソポン間の路線は修復が完了している。

《黒間 雅人》

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