平等な選挙を求めて大規模デモ…カンボジア

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カンボジア(参考画像)
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カンボジアで最も大きい野党として新しく結成された「カンボジア救国党」の大規模なデモが4月下旬にプノンペンのワット・プノン周辺で行われ、およそ2000人の参加者が集まった。

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参加者達は、「自由な選挙を」と書かれた白いハチマキを額に巻き、「新しく信用できる有権者リストを作れ」「カンボジアに自由かつ平等な選挙を」「市民社会の推薦状を支持せよ」などと書かれたプラカードを手にしていた。また、デモの中では野党の副代表であるケム・ソカ氏や国会議員のムー・ソチュア氏のスピーチが行われた。

ケム・ソカ副党首は設置されたステージの上に立ち、拡声器を通して国家選挙委員会(NEC)と現行政府は選挙過程や選挙人名簿について不正を働いており、それに対する監査や権利団体、諸外国高官からの指摘に聞く耳を持っていないことを訴えた。

「NECや政府が未だに誤った有権者リストを使うのなら、それは有権者の権利を悪用し、自由や多政党による民主主義にの思想に背を向けることになる。7月の総選挙が透明性のないまま行われれば、不正な政府が勝つだけである。」とケム・ソカ副党首は訴えた。

故ノロドム・シハヌーク王の元補佐官で、カンボジア救国党の新メンバーであるシソワス・トーミコ氏も「自分は非共産主義者である。」と述べ、カンボジアの選挙について厳しい言葉を述べた。

野党は、NECの組織が不平等にカンボジア人民党の取り巻きによって構成されていることに長く失望しており、その声は全国民主協会と他の非営利団体が3月末に2013年カンボジア有権者登録報告書を公表したことで次第に大きくなっていった。

監査はNECに対し、原因なく名前が削除された選挙人名簿について証拠をあらわし、選挙人名簿は分析可能な形で、投票所には国際的な監視要員を設置するよう注意を促した。

今回のデモで野党の代表者たちはNECに対し、選挙人名簿の再検討を要求し、国際社会から政府に圧力を与えられるよう訴えた。また、野党の指導者で現在外国に逃亡中であるサム・ランシー氏も、選挙に参加させるためには帰国を許されなければならない事を述べた。

カンボジアでは今年7月に、国会の下院である国民議会の総選挙が行われる予定である。

《黒間 雅人》

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