1961年の誕生以来、使いやすく働き者という一貫したコンセプトで作り続けられたスズキ『キャリイ』がフルモデルチェンジした。
代表取締役副社長四輪技術本部長の本田治氏は、キャリイ購入者業種形態を調査した結果、「半数以上を占めているのは農林水産業に従事している方で、残りの半分については様々ですが、日常の身近なところで利用されていました」と述べる。
そこで新型キャリイの開発にあたり、設計、企画スタッフが実際のユーザーのもとへ行き、実態調査を行ったところ、新たな発見が多くあったという。その一例として、本田氏は「運転席に乗り降りする様子が一様ではなかったのです」。また、購入重視点も価格以外に様々な性能を高いレベルで求めていることが分かったという。
そこで新型キャリイは広いキャビンと広い荷台を確保しながら、大きなドア開口部を採用。「作業時に多く履く長靴等でも、スムーズに足運びができるドア開口の形状にしました。さらに、田んぼや畑の畦道、街の商店街でも小回りが利く(最小回転半径3.6m)ので大変便利です」とユーザー視点での商品開発を行ったことを語った。