帝国データバンクが発表した1月の倒産集計によると、倒産件数は前年同月比5.3%減の809件と6カ月連続でマイナスとなった。
負債総額は、同31.5%増の3016億9600万円と、4カ月ぶりに前年を上回った。エヌ・エス・アールの負債1650億円が全体を大きく押し上げた。
倒産件数が6カ月以上連続でマイナスとなったのは、2010年12月の16カ月連続以来、37カ月ぶり。公共工事の増加や個人消費の回復で、建設業と小売業の2業種が前年と比べて大幅に減少した。
主因別の内訳は、「不況型倒産」の合計が680件と、構成比が84.1%と、前年同月を3.8ポイント上回った。「金融円滑化法利用後倒産」は33件で同10.8%減だった。
負債額別に見ると、規模別では、負債5000万円以上1億円未満が104件、同27.8%減と大幅に減少した一方で、同5000万円未満の倒産は458件、同1.6%増加した。負債100億円以上の大型倒産は2カ月連続で2件発生した。個人経営と資本金1000万円未満の合計は465件、構成比は57.5%を占めた。
地域別に見ると、9地域中3地域で前年を下回った。関東が255件、同28.6%減、北陸が21件、同40.0%減、四国が11件、同15.4%減と2ケタの減少となった。北海道、東北、近畿、中国、九州では2ケタの増加となった。