マレーシア国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は、探査及び生産(E&P)部門を国内事業と海外事業に切り離す方向で検討している模様だ。
それぞれの事業に集中させ、より大きな責任を持たせることを目指す。国内での事業と海外事業には異なった知識や技能が必要で、海外では他の大手石油会社との競争に立ち向かう必要があるため、国内外の事業別に切り離すのが望ましいとの考えによるものだという。
ペトロナスは上流および下流部門に注力する方針を明らかにしており、海外事業では非在来型の資源開発でも重要な役割を担っている。カナダではプログレス・エナジーの買収を通じてシェールガスの開発に注力している。
ペトロナスの2020年までの年間生産量増加目標は3.5%と強気で、予備補充率(RRR)を1.1倍で安定させることを目指す。RRRとは1年間に生産した量と備蓄率を比べたもので、2013年は1.3倍だった。
ペトロナスの事業は、ベトナムやインドネシアなどの国営石油会社にケース・スタディを提供しており、今後の事業再編が注目される。
(ザ・スター、4月9日)