東レ、滑り材向け高耐久テキスタイルを開発…自動車・航空機分野に展開

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トヨフロンを用いた高耐久テキスタイル
トヨフロンを用いた高耐久テキスタイル 全 1 枚 拡大写真

東レは、低摩擦素材であるフッ素繊維トヨフロンと高剛性繊維を組み合わせることで、超高圧力下にも対応できる高耐久摺動(しゅうどう)テキスタイルを開発した。

本素材は、優れた低摩擦性を保持しつつ、耐摩耗性にも優れていることから、機械装置等を滑らせながら動かす部品に用いる滑り材(摺動材)として最適な素材だ、という。

今後、同社では、自動車や航空機、風力発電機、産業用機械、建設機械、ベアリング等に用途展開を目指している。

フッ素繊維トヨフロンは、化学繊維の中で最高レベルの安定した低摩擦性を有し、自動車や産業用機械など様々な分野の摺動材として使われている。

今回開発した高耐久摺動テキスタイルは、この優れた低摩擦性を持つフッ素繊維トヨフロンと高剛性繊維を組み合わせて二重構造テキスタイルとして複合化したもの。高剛性繊維を高密度に織る当社の先端テキスタイル技術を駆使することで、これまで摺動部位と接触を繰り返すことで飛散していたフッ素繊維の粉塵をテキスタイルの中に蓄積させ、潤滑層を形成させることに成功した。

これにより、低摩擦性と高耐久性の両立を実現でき、従来のフッ素繊維トヨフロンのみを使用したテキスタイルに比べ、100倍以上の耐摩耗性を実現することが可能となった。

今回開発した高耐久テキスタイルを用いることで、製品の小型化・軽量化や高性能化に伴う摺動部の面積削減による高面圧化や、フリーメンテナンスでの高寿命化に対応することが可能になる。

既に2014年6月から販売を開始しており、この特徴をいかした高耐久摺動テキスタイルが、新日鉄住金エンジニアリング社の免震装置に採用されることが決まっている。

なお同社は、6月25日から27日の3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第18回 機械要素技術展」に出展し、この開発品を展示する。

《山内 博》

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