【トヨタ エスクァイア ハイブリッド 試乗】外側はかなりのワルだが中身は優等生…諸星陽一

試乗記 国産車
トヨタ エスクァイア ハイブリッド
トヨタ エスクァイア ハイブリッド 全 9 枚 拡大写真

かなりの厳つさ。いや悪役顔で登場したトヨタ5ナンバーミニバン3番目のモデル『エスクァイア』。試乗したハイブリッドモデル Gi 7人乗りは見た目に反して優等生だった。

これほどかとまでにグリルを大型化し、押し出し感を強調したエスクァイア。後ろにつかれたら、ちょっといやな存在だが、その中身はけっしていかついものでもなければ、過激なものでもなかった。その昔、「羊の皮を被った狼」という言葉があったが、エスクァイアのハイブリッドは「狼の皮を被った羊」なのかもしれない。

羊と言ってもひ弱な羊じゃあない。牙はないがその身体は筋肉質だ。高速道路での追い越し加速などでは、ガソリンエンジンモデルほどの軽快感を感じないが、発進加速や低速からのフル加速などではモーターのアシストを受けて、かなり力強い加速を味わうことができる。車重は1.5トンを超えるが、ハイブリッド用バッテリーを床下に収めるなど、重心が低くなっていることもあり、ハンドリングには落ち着きがあり乗り心地もいい。

ハイブリッドモデルはセカンドシートがセパレートとなる7名定員モデルしか用意されない。どっしりと座れるセカンドシートは、ゆったりとした気分で乗れる。サードシートを跳ね上げてしまえば、セカンドシートを思いっきり下げたリムジンモードも作り出せるが、このクラスでリムジンモードが必要かどうかは疑問が残る部分。

『アルファード』クラスなら、社用車でリムジンモードもあるだろうけど、ファミリー向け5ナンバーミニバンには不要な気もする方も多いかもしれない。これはトヨタが「スーパーリラックスモード」と名付けているように、停車時に広々と使うことが前提なのだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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