日本初の車載専用LTE Wi-Fiルーター、ワイモバイル Car Wi-Fiを使ってみた

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「404HW」本体
「404HW」本体 全 9 枚 拡大写真

ワイモバイルとウィルコム沖縄は、シガーライターソケットに差し込むだけで簡単に車内をWi-Fiスポットに変えられる日本初の車載用ルーター『404HW(Huawei製)』を3月26日より発売する。価格は1万4889円(税込み1万6080円)。

今や市街地ならWi-Fiスポットは至る所で受信できるようになった。しかし、クルマに乗車して移動すればWi-Fiエリアから離れてしまう。スマホなら自前の通信で受信できるとは思うが、タブレットなどの場合はWi-Fiのみで使うということも少なくない。そんな時に役立つのが『Car Wi-Fi』ことこの車載用ルーター 404HWなのだ。

Car Wi-Fiは、車内での利用をイメージしたためかシフトノブを思わせる形状にカーボン調の仕上げという外観となっている。ボタンが備わる上面は若干大きめで、車種によっては装着が難しいケースがあるかもしれない。その場合はカー用品などで売られている追加ソケットなどを利用すれば良いだろう。本体にバッテリーなどは搭載せず、シガーからの給電のみで作動する。ソケットが浅い輸入車などでは外れないように注意したいところだ。

使い方はとっても簡単。Car Wi-Fiをシガーライターソケットに挿入し、中央にある「Huawei」のボタンを長押しするだけ。これで自動的にWi-Fiによる通信がスタートする。同時に接続できるのは最大10台までと、ミニバンのフル乗車状態での利用にも対応。もちろん、回線を分け合うわけだから、接続する台数が多くなればその分通信速度は遅くはなる。しかし、通信回線はLTEを使っているので、“激しく遅い”という感じにはならないだろう。

ちなみに、通信方式は、W-CDMA方式(2.1GHz)、FDD-LTE方式(2.1GHz/1.7GHz/900MHz)。Wi-FiはIEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz)となっている。なお、車載用ルーターとしての「404HW」は“日本初”となっているが、海外ではすでに同じデバイスを使って提供中のキャリアがあり、“世界初”とはならなかったという。

また、Car Wi-FiにはUSB端子も備えられており、タブレットなどを充電しながら使えるのは便利だ。電源の出力は1Aと少し物足りないが、電源を失わずに使用するのには十分なパワー。特にクラウドを利用した「Yahoo!カーナビ」など無料のナビアプリを使うときは、連続して電源をONしておく必要があり、重宝するのは間違いない。

そして、Car Wi-Fiを使うに当たってのオススメのプラン、それがワイモバイルだけが提供している『シェアプラン』だ。このプランは、同社のスマートフォンとデータ通信容量を無駄なく分け合えるもので、7GBを高速で使える5980円(税別)「Lプラン」なら同じ枠内での無料利用が可能。なおシェアプランを利用するためには、1GBのスマホプランSで980円/月、3GBのスマホプランMで490円/月(いずれも税別)がそれぞれ追加料金がかかる。つまり、新たな通信契約をしなくてもCar Wi-Fiを購入するだけで利用できるところに魅力があるのだ。なお、Car Wi-Fi単体での契約プランは現状では用意されていない。

ここで一つ疑問を抱いた。それは、「モバイルルーターをシガーライターソケットから電源を取りながら使っても同じことにはならないか」ってこと。実は、ワイモバイルではモバイルルーターに対してはシェアプランが使えない。その意味で、Car Wi-Fiはルーターでワイモバイルのシェアプランが使える唯一のデバイスということになる。とくに自動車を日常業務に使用している利用者にはかなり有用なデバイスになりそうだ。

またこのCar Wi-Fi、基本的には挿しっぱなしで利用するものなので、シガーに通電すれば電源ONという設定も選べるようにしたいところだ(一部の輸入車では、シガー電源は常時通電する仕様になっているため、あえて乗員に電源を押させる設定になっているのだろうが)。

輸入車の一部には車内をWi-Fiスポット化できる例があるが、それは通信回線が3Gであったりする。Car Wi-Fiは高速のLTE回線を使うわけで、それだけでもこのデバイスを使うメリットはある。

《会田肇》

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