従業員積立基金改革案、二大労組が反対 マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ)
マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ) 全 1 枚 拡大写真

従業員積立基金(EPF)が積立金の引き出し可能年齢を55歳から60歳に引き上げることなどを盛り込んだ制度運用見直し案を示したが、マレーシア労働組合会議(MTUC)と官公労連会議(Cuepacs)の二大労働組合組織がそろって反対の意向を示している。

MTUCのモハマド・カリド・アタン議長は、大部分の労働者がこれまで通りに55歳になった段階で積立金の全額引き出しを希望していると指摘。制度を見直すにしても55歳で引き出せるオプションは残すべきだと述べた。その上で老後のための資金管理について、EPFが啓蒙活動を行うべきだとした。
Cuepacsのアジ・ムダ議長は、当事者の多くがEPF制度の見直しに反対するのは明白だと述べ、EPFは民意を問うような調査を行う必要はないと述べた。

一方、マレーシア経営者連盟(MEF)のシャムスディン・バルダン専務理事は、60歳まで引き出し年齢を引き上げる動きに支持を表明。「早期の引き出しを差し止めるべきだ」と述べた。その上で教育や住宅購入、医療費に限定して早期取り崩しを認めている件についても、見直しを行うべきと指摘。EPF 積立金を取り崩さずに、教育ファンドなどを活用すべきだと述べた。

EPFの提案は4項目にわたり、引き出し年齢の段階的な60歳までの引き上げや配当金の支払い年齢を75歳から100歳に引き上げる内容などが盛り込まれている。

伊藤 祐介

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  2. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  3. 21世紀史上最高の快音マシン “レクサス LFA”が復活!V12のF1エンジンを搭載したF50も登場、ホットウィールの新製品が熱すぎるPR
  4. 「5速MTを残すのは漢」新型スズキ『ワゴンR』に反響続々! デザイン統一にも「思い切ったな」
  5. 三菱『デリカD:5』新型発売、価格は451万円から…SUVとミニバンが融合「三菱らしさ」武器に
  6. ホンダ『ステップワゴン』30周年記念車、マルチビューカメラなど快適装備を追加…409万8600円から
  7. ホンダ WN7 が初の国産EV白バイに! 2026年1月の箱根駅伝でデビュー
  8. 三菱『デリカD:5』19年目の大幅改良で「原点回帰」、期待されるフルモデルチェンジは? 開発責任者「デリカを終わらせてはいけない」
  9. 驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
  10. ヤマハファンのホタテ漁師必見!? 70周年カラーのサロマ湖向け漁船、2隻限定で発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る