【アルファロメオ ジュリエッタQV 試乗】“らしさ”が増したエンジンサウンド…島崎七生人

試乗記 輸入車
アルファロメオ ジュリエッタ クワドリファリオヴェルデ
アルファロメオ ジュリエッタ クワドリファリオヴェルデ 全 10 枚 拡大写真

愉しい。借り出して数分後にはそう思えた。エンジン音の立ち上がりが早く「おや?」とカタログを当たると何と「サウンドジェネレーター」が仕込んである。が、かつてのツインスパークを思わすまろやかな粒立ちの音質は、よりアルファロメオらしさの演出に成功している。

「クワドリファリオ・ヴェルデ」は『ジュリエッタ』導入初期にも設定があったが、今回6速TCT(以前は6速MTだった)での再登板となった。搭載エンジンは1750(1742cc)ターボで、スペックはパワーが+5ps、トルクは数字は同じながら発生ポイントがノーマルで大幅に低くなるなどしている。

例によって“dnaスイッチ”で性能を使い分けられるが、“d”も低回転寄りにトルクが増強されており、さらに手応えのある走りが楽しめるようになった。冒頭の音の話も、以前はやや殺伐とした音質だったが、情緒あるエンジン音が響くようになり非常に嬉しい。さらにアイドリングストップが効けば申し分なしだ。

加減速はもちろん、ステアリングフィール、切る・曲がるの挙動、ロールなどが人の感性に添う仕上がりなのも、やはりアルファロメオらしいところ。血が通っているかのようなクルマとの一体感…とまで書いてしまうが、それは『156』『166』『GTV』など少し前のアルファロメオに自分で乗ってきたレポーターの素の感覚としてお許しいただきたい。

盾の中の横桟、ドアミラーカバー、ドアハンドルなどがダークグレーなのは「クワドリ…」のさり気ないアクセント。丸穴デザインのアルミホイールも、『156』以降のアルフィスタには「フィンタイプより、やはりコレだよね」と思えるのではないだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  3. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
  4. ホンダ『CB1000F SE コンセプト』を世界初披露! カウルが付いてネオレトロ感アップ、MSショーからの変更点もチェック!
  5. 自動車購入の落とし穴! 公取協・公取委の警告から学ぶ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る