飲食店や国立公園など全面禁煙を検討…マレーシア保健省が意見募集

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア(イメージ)
マレーシア(イメージ) 全 1 枚 拡大写真

全国の飲食店で、屋外のテーブルやエアコンがない場所を含めて店内での喫煙が近く禁止される見込みだ。5月9~11日付のザ・スターが報じた。

保健省のウェブサイトによると、インド系イスラム教徒が経営する「ママック」レストランや「コピ・ティアム」、フードコートも禁煙となる。世界保健機関(WHO)のたばこの規制に関する枠組条約に基づくもので、同条約にはマレーシアも署名している。

飲食店以外にも国立公園やテーマパークも全てのエリアを禁煙ゾーンに指定する予定だ。保健省は5月18日までの期間にウェブサイトで意見を募っている。

毎年マレーシア人10万人が喫煙に関する疾患が理由で死亡しているという。喫茶店経営者協会は、2年間をかけて徐々に禁煙エリアを設定するべきで、猶予期間の間は店舗の裏側など別の場所に喫煙所を設けることができるようにするべきと反発している。

また、飲食店のオーナーからも飲食店のオープンエリアを含めた禁煙化により顧客を失うことになるとの声が出ており、飲食店の経営者が禁煙エリアを設けることの是非を決めることができるようにするべきだと述べた。

マレーシアで2011年に実施された世界成人喫煙調査によると、回答者の83.5%が公共の場を100%禁煙とすることを希望している。

マレーシア・インド系レストラン運営業者協会のT.ムトゥサミー会長は、全面禁煙が実施されれば経営に影響がでるとし、保健省が理解を示してくれることを望むとした。

禁煙について研究をしているマレーシア・プトラ大学のレクラジ・ラムパル教授は、飲食店など公共の場所を全面禁煙とするまでの猶予期間を2年間とするのは長すぎるとし、6カ月が妥当だとの考えを示した。また、政府が禁煙エリアを設定することで非喫煙者が受動喫煙などを心配して喫煙者にたばこを吸わないように言うのは簡単なことではなく、店舗のレジなどでたばこを売ることも、広告になってしまうとして辞めるべきだと強調した。

千田真理子

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  3. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  4. ホンダ『プレリュード』新型、気になるライバルたち
  5. 衝突試験、1回の費用はおいくら? ホンダ栃木四輪開発センターで見学
  6. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
  7. 「みんなガソリン車が欲しいんだよ…」フィアットの新コンパクト『グランデパンダ』、6速MT登場に日本のファンも反応
  8. 「めっちゃカッコよくない?」無限仕様の新型『プレリュード』が話題に、SNSではホイールにも「たまらない」の声
  9. ランボルギーニが史上最強の「水中スクーター」開発!? 「SEABOB SE63」は2026年発売へ
  10. メルセデスベンツ、全固体電池搭載『EQS』で1205km無充電走行を達成
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る