ミャンマーのロヒンギャ難民が乗った多数のボートが、スマトラ島やランカウイ島の近くを漂流しているのが発見された問題で、アニファ・アマン外相は20日、タイ及びインドネシアの外相と会談。近隣諸国と共にロヒンギャ難民に対して人道的な支援をすることで一致したと明らかにした。
アニファ外相は、難民を追い払うことはしないと言明。3カ国は暫定的に上陸を許可し、避難所や食料などを提供することを決定したと明らかにした。しかし避難所の設置場所などの詳細に関しては明言を避けた。
アニファ外相は21日から当事国であるミャンマーを訪問する。ワナ・マウン・ルイン外相と会談を行い、ロヒンギャ難民の問題に関して意見交換を行う予定だ。
支援合意に先立ち、シャヒダン・カシム首相府相は国会答弁で、マレーシアは難民を歓迎しないとし、支援は人道的な食料や燃料だけにとどめ、入国は認めないと述べていた。
ボートはタイに向かっていたと見られるが、タイ南部にある「奴隷キャンプ」で大量の遺体が見つかったことを受けタイ当局が同国に流れ込む難民の摘発を強化しており、摘発を恐れた人身売買業者により難民は捨てられ、ボートに乗せられ流されたと見られている。現在マレーシアやインドネシア沖には約7000人が漂流しているとみられている。