1MDB問題でムヒディン副首相が批判、動画流出で波紋

エマージング・マーケット 東南アジア

多額の債務を抱えて政治問題となっている政府系投資会社1MDBについて、これまでナジブ・ラザク首相を支持し続けていたムヒディン・ヤシン副首相が批判的発言をしている動画が流出。

ナジブ批判をおおやけにしたものと波紋を呼んでいる。一方、結束をアピールしたい与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)党内の協調派は火消しに躍起となっている。

問題の動画はパハン州の非公開イベントの際に撮影された8分程度のもので、「アパナマ」のブログに掲載された。ムヒディン氏は1MDB問題に触れ、「100億リンギを借りて毎月の利子が1億-2億リンギに上っていることに正当な理由はない。最高経営責任者(CEO)は解任すべき。それだけでなく警察に被害届けを出すべきだ」と言明。1MDB問題に関わった取締役をすべて解任すべきだと述べている。

ナジブ首相は1MDB設立の主導的立場にあって現在も実質的なオーナーであり、ムヒディン氏が解任すべきだと指弾する責任者の中には当然ナジブ氏も含まれていると解釈される。1MDB問題を巡っては、これまでマハティール・モハメド元首相がナジブ氏の責任論を公然と行ってきたが、ムヒディン氏を含め現役政府閣僚は党内分裂を嫌っておおっぴらなナジブ氏へ批判を慎んでいた。

誰が動画をメディアにリークしたかは明らかにされていないが、UMNO内部からは「ムヒディン氏の忠誠心を疑う必要はない」「大した問題ではない」といった火消しに回る声が出ている一方、「党内分裂を画策するもの」(カイリー・ジャマルディン青年スポーツ相)といった陰謀論を持ちだす声も上がっている。

伊藤 祐介

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