ギリシャ危機、マレーシアへの影響は限定的 ただ資金引上の恐れも…エコノミスト

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ)
マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ) 全 1 枚 拡大写真

ギリシャの財政危機が深刻化しており、ギリシャが欧州連合(EU) から離脱する可能性が高まっているが、複数のアナリストはマレーシア経済への悪影響は今のところは心配いらないとの見解を示している。ザ・スターが報じた。

アレカ・キャピタルのダニー・ウォン最高経営責任者(CEO)は、ギリシャの財政危機が世 界の経済に与える影響は限定的でマレーシア経済への悪影響もそれほど大きくはないと指摘。 ただし新興国市場がアンダーウェイトと評価され、マレーシアからの資金引き上げがある可 能性はあると付け加えた。

一方で、マレーシア国債の外国人投資家による売却や国債の格付けの引き下げのリスクは あり、マレーシア国債の外国人投資家による保有率は比較的高いことから、国債を手放す動 きが広まった際の影響を緩和することができるか、または通貨リンギが更に下落する恐れが あると指摘。輸出入の面ではギリシャとの直接の取引が多くないことから、経済への直接的 な影響はあまりないとの見方を示した。

ギリシャの銀行閉鎖、および1日の引き出し限度額を60ユーロに設定することなどが明らかになりアジア各国の市場は軒並み下落している。

MIDFリサーチは、ギリシャを巡る問題はマレーシア経済のファンダメンタルズには大きな 影響を及ぼさないが、ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)では外国人投資家による売りが顕著に増えており懸念されるとした。

フォートレス・キャピタルはアジアへのギリシャ問題の影響は限定的ではあるが、投資家 の目線は厳しくなっており、リンギのアウトルックが引き下げられる可能性にも注目していると指摘した。

千田真理子

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  2. ライバルはアルファード? メルセデスベンツの最高級ミニバンが日本初公開!…ジャパンモビリティショー2025
  3. レクサスの新型「6輪ミニバン」の全貌が明らかに!「LS」はラグジュアリーセダンから「ラグジュアリースペース」へ…ジャパンモビリティショー2025
  4. 三菱自動車、国内販売は5期連続増 2025年4~9月期実績
  5. アバルト最初のSUV『パルス』、Netflix『ストレンジャー・シングス』仕様をブラジルで限定発売…隠し装備も
  6. ヤマハ『R7』が全面進化! 電子制御、シャシー刷新で示す「ミドルスーパースポーツの新たな可能性」
  7. 日産 フェアレディZ をレーシングカーにカスタム、「NISMO GT-Z」発表へ…SEMA 2025
  8. 「輸入するの?」トヨタ『RAV4ハイブリッド』新型が先行して米国発売へ!SNSの注目は「ハンマーヘッド顔」
  9. マクラーレン『GTS』、日本だけの「Signature Collection」発表…22台限定
  10. V3エンジンを電子加給! ホンダ『V3R 900 E-コンプレッサー』をEICMAで初公開、量産に向け開発中
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る