トヨタ自動車は7月9日、新型『シエンタ』を発表した。車内のスペースを自分の好きなように調整したい場合、どうしても座席を折り畳んだり戻したりする動作が必要になってくる。これを片手で可能にしたのが「タンブルシート」だ。
2列目のシート脇にあるレバーを引き上げると、シート下前方にある軸が基点となり、回転するようにシートが前に向かって折り畳まれる。ほとんど力を入れることなく、片手でレバーを引き上げるだけで簡単に折り畳むことが可能だ。
この状態で3列目のシートを2列目のシート下に格納すれば(ダイブイン格納機構)、2列目のシート後方に大きなスペースが生まれる。
先代までは2列目のシートを折り畳む際、シート前方を持ち上げ、その後レールに沿ってシートを前方にスライドするという動作が必要だった(チップアップロングスライド)。第2ボデー設計部内装担当である佐久間映一さんによると「新型シエンタのシート周りでの一番の特徴はこのタンブルシートです。タンブルというのは回転という意味なのですが、このおかげで操作性が向上しています。また、スライド用のレールがないので、2列目のフロアにも凸凹がなくなりました」とのこと。
「2列目のシート幅も20mm長くなり、素材も先代と比べて疲れにくいものになっています」と言い、より居住性も良くなったことを強調した。