リンギは年内に回復、MIERが予想…原油価格回復予想に基づき

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシアの首都クアラルンプール(イメージ)
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マレーシア経済研究所(MIER)は、今後原油価格が上昇するとの予想に基づき、年末までに通貨リンギは回復すると予想している。

世界経済フォーラム(WEF)は今年、原油価格が1バレル58-59米ドルとなると予想している。通貨リンギは昨年9月から下落傾向にあり、今年7月から8月にかけ更に値下がりしている。

MIERのザカリア・アブドル・ラシド専務理事は、7月時点での原油価格は1バレル48米ドルで、需要の減少と生産過剰が影響したとコメント。石油価格の影響を受けやすい通貨リンギにも圧力がかかっていると述べた。4日午前9時時点のリンギレートは1米ドル=3.8665/8695リンギとなった。

今後も原油価格の下落が続いた場合は、リンギ安圧力が強まるという。同専務理事は、通貨リンギはマレーシア経済や政治的な状況への外国人投資家の信頼度にも左右されると指摘。問題がある場合は解決することが必要だと強調した。また、中央銀行バンク・ネガラによる仲介はリンギの一層の下落を食い止めることはできるが最善の改善策ではないとし、問題の根源を取り除くべきだとの考えを示し、1マレーシア・デベロップメント(1MDB)を巡る疑惑や突然の内閣改造などを受け不透明感が高まっていることでリンギも下落が続いていると述べた。

MIERによるとリンギ下落を食い止めるために7月、中央銀行が費やした資金は50億米ドル(192億6000万リンギ)。明確な効果は出ていないという。

千田真理子

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