戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)自動走行システムの葛巻清吾サブ・プロジェクトディレクターは9月17日、内閣府で開いた取り組み説明会で、2020年の実用化を目指しているレベル3の自動走行システムの進捗状況について「10~15%ではないか」との見解を示した。
葛巻氏は「2020年に向けた進捗としては10~15%ではないかという気はしている。どのような部分で(自動車メーカー同士が)協調していくのかということに関してはだいたい固まった。それをもとに、これから技術開発をしたり、あるいは実際の技術を統合していくというプロセスは非常に重要になってくる。そういう意味では進捗が急に進んでいるというわけではない」と述べた。
また自動走行システムを実用化していく上で重要度を増しているプローブデータの活用については「プローブデータは自動車メーカー各社が競い合っている分野」としながらも、「その一方で(自動走行システムに必要な高精度デジタル)地図は、更新がやはり大事で、これにプローブデータを活用したい。そのためには各社のプローブデータのフォーマットを協調しなければいけないであろうというところまでSIPを通じて議論が進んでいる」と葛巻氏は明かした。